∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 突如出現! 暑さ指数 ≡≡

この夏突然言われ始めた
“暑さ指数”ってなんだ

 この夏、突然新しい気象指数が発表されるようになった、 “暑さ指数”というらしい。単位が気温と同じ[℃]のため、ややこしいこと夥しいが、熱中症予防には効果的な指数だという。

 グーグル検索で上位10位以内にズラッと並んでいるサイトのひとつを覗いてみた。ちなみに、どのサイトも環境省が発信しているものである。

【暑さ指数(WBGT)=乾球温度(気温) 0.1+湿球温度(湿度) 0.7+黒球温度(輻射熱) 0.2】

 乾球? 湿球? 黒球?。門外漢の私には初めての単語が並んでいた。要は乾球が気温、湿球が湿度、黒球が輻射熱で、それぞれを定められた比率で計算した時の指数が暑さ指数ということらしい。
 ただし、この大まかな計算式に入らない指数として風力も加算されるという。

 この計算式を見た時に感じたのは「ますます、分からなくなった」だった。同時に環境省には理論を噛み砕いて無知の民に説明する気がないのではとも感じてしまった。いわば「説明は気象業者に任せる」という姿勢で、どうも「門外漢が最初に知りたいのは答えである」という公理を理解していないようだ。省庁は噛み砕いた説明をする立場にないということなのだろうか。

 とはいっても、以前から使われている “不快指数” は寒暖両方で使われるが、 “暑さ指数” は暑さにだけ対応した数値だということはわかった。しかし、なぜ単位が気温と同じ[℃]という点についてはナゾのままである。気温35℃、暑さ指数31℃と言われても「今日の最高気温は何度ということになりかねない。

 たとえばWBGT(Wet-Bulb Globe Temperature)を利用して[WB]としてもいいじゃないか。「今日は31WBだから危険な暑さだ」とひと目で分かったほうが身近な指数になると思うのだが違うのだろうか。もちろん[単位なし]でもいい、平易に判別できればいいのだから。

 気象サイトの気温や湿度に組み込まれるくらい活用されるようになれば便利な指数になると思うが、今のままでは、市井の人々から「なんか難しいから見なくていいや」と敬遠される指数でしかなくなるかもしれない。
 環境省には「本格的に採用する気があるのならもっと平易に」とあえて言わせてもらおう。混乱するような指数のまま出すな、である。
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[season13┃02 Aug. 2023┃12:50 JST
┃TOKYO : SKYPSCRAPER at DOWNTOWN┃
nippori, arakawa city.Photographed on 08 May 2020