∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

七福神巡り

15年ほどになるが、毎年1月4日は地元の「浅草名所(などころ)七福神巡り」を同じコースで廻ることにしている。歩くと時間が掛るので自転車で廻る。ちなみに、小雨が降ったのが一回、小雪が散らついたのが一回。ほかはすべて快晴だった。
さて、スタートは「浅草寺」。以前はここで色紙を手に入れ最初の御朱印を書き込んでもらい、訪れる寺社(札所)それぞれで書き込んでもらう準備を整えていた。同じ境内にある「三社神社」のお参りを済ませると「矢崎稲荷神社」、「鷲(おおとり)神社」、「吉原神社」、「待乳山聖天」、「今戸神社」、「橋場不動尊」を巡り、最後に石浜神社にたどり着く。
今戸神社で今戸焼の干支飾りを手に入れることと、石浜神社でおみくじを引くこと以外なにも手に入れずにひたすら廻り続けてきた。
ここまでで約2時間。歩くと3時間以上掛るだろう。ちなみに、七福神と言いながら寺社が9つあるが、深く考えないようにしている。
ところで、七福神巡りは東京だけでも30以上存在しているが、ご利益というよりも「正月の楽しみ」という性格が強い。なかには複数のコースに登録されている寺社もある。
起源は定かではないが、時間に余裕のある正月だからこそできる長めの散歩としてはちょうどいいわけだ。知らない地域へ行く格好の口実にもなる。縁起担ぎとしても言う事なし。
しかも、それぞれの寺社にとって大きな収入源になっていることも間違いない。特にここ2〜3年の神社&パワースポット巡りのブームで、それまでと風景が一変するくらいに訪れる人が増えていることを考えると、収入倍増では済まない寺社もあるだろう。
ところで、江戸時代に盛んになった寺社への参拝、勧進、富札、ご開帳など寺社の収入増マーケティングほど絶大な効果を産んできたものはない。もちろん、それぞれの時代でそんな企画を楽しんだ人たちが非常に多かったという「ウィン・ウィン」の関係も見逃せない。つまり、七福神巡りは現代まで続く、正月ならではの寺社エンターテインメントと言ってもいいのだ。正直なところ、お見事、そして、企画してくれてありがとうと言いたい。
そんな観点からいうと、今年、特に目立っていたのは今戸神社だった。代替わりした神職(先代のお嬢さん)が「縁結び」に的を絞って前向きに訪れる人を増やそうとしている。神職自らがが並んでいる人たちにご挨拶をしている姿は威厳はないが、初々しくもあり、ありがたくもある。以前の閑散とした境内を知っている人間としては、戸惑いながらも、嬉しい限りである。きっと以前の100倍以上の人たちが訪れているだろう。
さあ、これで僕の正月行事は終わった。あとは、ひたすら頑張るだけである。
[本日で連続0058]