∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

寒さに震えながら月を愛でる

【冬の月】


 2〜3日前は真ん丸の満月だった月が少しずつ欠け始め、昨晩は18夜。満月前には地平線近くで大きな姿を見せていたのが今や天空の頂点に。「お月さまって生きているんだろうか」。そんな子供のような気持ちになった夜でした。
 真冬の月が発する「凍えるように冷たく、刺すように鋭い光」。夏の涼しげな光とはまったく印象が異なりますが、冬の月の冷徹な印象はほかにないもの。寒さに堪えながらも見る価値ありと思っています。


 とはいっても、情けないかな、天体の知識も占ない系の知識も、神話や寓話の知識もないため、月と科学や文学との接点も分からないまま、子供のように見ているだけなのですが。
 これもまたよし。何かを秘めた冷たい輝きを見ているだけでも楽しいものです。


 ところで「月にはウサギが住んでいる」と子供の時から教えられてきました。
 さすがに本当に住んでいるとは信じていません。民間伝承の童話だと分かってはいるのですが、そうなると、グレー部分のどこが耳で、どこがボディなのか……。僕には未だに「絵とき」が出来ません。単にグレー、つまり月の低海抜部分で光が届きにくくなっている地域としか理解できません。
 寒さに震えながら見つめていた昨晩も何度も何度も想像してみたのですが……、分かりません。「どこよ」。寒いからウサギも巣の中に引っ込んでいるのだな、なんて勝手に思い込んで、無理矢理納得させてしまいました。
 もうウサギ年も終わったことだし、あと12年もあればそのうち分かるさ。気楽に考えておきましょう。


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