∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

この冬最後の寒い日曜

【寒い日曜日】


 きっと、この日曜日が今年最後の「寒い日曜日」になるはずと願いながら谷中の街をフラフラした一日でした。いつもと同じ街並み、同じ賑わい。このエリアに引っ越してきて10数年。上野公園も含め、この忍ヶ丘はいまや第三の故郷になりました。
 とはいっても今日はさすがに人通りは少なめ。さすがに寒いからでしょうか。お彼岸の時期には根津から谷中に掛けてが。4月になり桜が満開のなか東京都美術館がリニューアル・オープンすれば公園側と上野桜木や谷中あたりが。ゴールデンウイーク前からは根津神社つつじ祭りで賑わい、同時に千駄木と谷中に観光客が集までしょう。


 もうすぐです、春になるのは。千駄木でコーヒーブレイクをしていると「素敵な街ね。寒いけれど来てよかったわ」という会話が聞こえてきました。住んでいるといつの間にか気がつかなくなる魅力がこの方たちには感じられるのかな、だとしたらこちらの感度もあげなきゃ、などとぼんやり考えてしまいました。
 僕の第二の故郷、浅草と違い「観光地然」としていないところがいいのでしょう。谷根千地域は「住む」ことに重きを置いた観光地。あくまでも下町の住宅地とその住民たちとともに生活してきた地元の商店街がありという「なにげなさ」がいいのでしょう。
 そしてここには「江戸前」の「束縛せず気を使う」気性が根付いているようです。浅草の「粋は地元民のもの、賑わいは観光客のもの」という気性とは違う穏やかな空気が流れています。この空気感も人を引き寄せる魅力のひとつなのでしょう。


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