【これで終わり？】
尖閣諸島に上陸した中国人14名が拘束後２日で強制送還されました。正直なところ「アレッ、これで幕引きですか？」と呆気に取られています。
報道機関に「日本固有の領土」という前フリをお願いしてそれなりの毅然たる態度を取りはじめて数年。今度こそ毅然たる態度でことに臨めるものと期待していました。
しかし、香港を出発する前に警告的なコメントを出すでもなかったし、事件が起こったあとも「断固たる処置を取る」と言っただけで結果は単に“お帰りいただいた”だけ。なんだかひどい消化不良を起こしたような気持ちです。
確かにここで逮捕すれば“あとが怖い”という政府の考えも判らないでもありません。前回のトラブルの時に中国が打ち出し、今もくすぶっているレアアースの禁輸措置が再度盛り上がっては叶わないでしょう。中国に進出している日本企業に常軌を逸した圧力が掛かるかもしれません。
しかも、国内では解散・総選挙の準備もしなければいけないし。ここで失策と取られるような方策を取れば維新の会が勢いづくですしね。
今回の事件で中国から上陸を目指す人々に暗黙の圧力を掛けることは不可能になったといってもいいでしょう。たとえ水面下で彼らを煽っている中国政府が沈黙を守っているにしても、日本に対して政治的なダメージは充分に与えたと判断しているはず。
また、「領土問題のシーシェパード」的な存在の彼らを支援している香港や台湾のスポンサーも勢いづくこと間違いなしです。
どんな背景が隠れているんしても、あまりにも素早すぎる展開ではないでしょうか。もう少し、焦らしたり、怒らせたり、立場を逆転させたりするような政治手段はなかったのでしょうか。報道では弱腰外交と言われていますが、弱腰というよりも低レベルの外交手腕というのが真実ではないでしょうか。
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