【認可却下】
田中真紀子文部科学大臣が3つの大学の新設申請を認可しなかったというニュースを目にしました。これまで新設の条件を整えたうえで申請し、認可を受けなかった例はないとのこと。
出ました。田中流。世の中に波紋を起こすワザに掛けては天下一品の氏ならではの決定です。袈裟がけでバッサリ切り付ける物言いといい、スタンドプレーと見られても致し方ない決定といい、やってくれます。
この決定を聞いて、3年前の前原国土交通大臣による八場ダムの建設中止問題を思い出しました。結局、再開したあの工事です。中止と言っても途中まで完成しているあの橋はどうなるの、ダム建設に協力して移転した周辺の住民の気持ちや財布の中身はどうなるの、などと思ったものです。
民主党のマニフェストにリストアップされていたこととはいえ、当時も突然の決定で、文字通りバッサリでした。
今回の決定もそうですが、関係者の心情や努力や費やしてきた資金のことなどお構いなしにスタンドプレーと言われても止むを得ない手段で権力を誇示したと言っても過言ではない“事件”です。
なぜ、セイフティネットも作らずに直情的な決定をするのでしょう。今回の決定に関して言うと「申請中のものを除いて来年以降は制度そのものを抜本的に見直す」と言えなかったのでしょう。八場ダムの時も「規模を縮小した計画に変更するとか住民感情を第一義に考えた建設に切り替える」といった方法論だってあったはずなのに。
どうも民主党の皆さんは衝撃的な決定や動きがお好きなようで……。国政を担う政治家には大所高所に立ちながらも市民感情の動きを見落とさない姿勢が絶対的に必要だと思うのですが。
おそらく今回の決定もなんらかの理由をつけて覆され撤回されるのでしょう。そこまではある程度の紆余曲折が予想されますが、それでも落ち着くべき所に落ち着くはずと予想しています。
そろそろスタンドプレーで決定をする“習慣”は止めにしませんか。
[739/1000]文部科学大臣