∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

オリンピックからレスリングが消える?

【強すぎた?】


 2020年夏開催のオリンピック種目の中でレスリングが除外候補になったというニュースが飛び込んできました。とは言っても「候補」ということで完全になくなったわけではなく、野球やソフトボールや空手など8種目のなかから選ばれる1種目として選ばれれば復活もあり得るという微妙な立場のようです。


 これまで除外されてきた野球やソフトボールは日本が圧倒的に強い種目ばかり。レスリングも日本に62個ものメダルをもたらしてきた、いわばメダルのポイントゲッターです。そんな日本の得意種目ばかりが狙われているように思えるのですが、考えすぎでしょうか。
 一部ではロビー活動がおろそかだったからではないかという意見も出ているようですが、それだけでしょうか。たとえばテレビ映りが地味すぎるとか、ルールが判りにくいとか、素人が見ると勝ち負けがすぐに判らないという要素も考えられないでしょうか。
 アテネで開催された第一回オリンピックから行われてきた伝統競技なのにという疑問も浮かんできますが、当時はグレコローマン・スタイル。現在のフリースタイルと比べるとかなり地味な競技でした。そのグレコローマンはすでに排除されています。となるとレスリング自体、いわばジワジワと縮小されてきたのかもしれません。
 しかし、テレビ映りが悪いといっても乗馬やフェンシングという「貴族のスポーツ」は残っています。ちなみに次回からはゴルフも競技としてリストアップされています。これも貴族のスポーツです。
 それに対してレスリングは貴族社会では認められていないスポーツです。ひょっとしてこんな階級意識も影響しているのでしょうか。
 ちなみに、ロビー活動を続け、かつ、日本にメダルが集中していない競技「柔道」は問題なく残ったようです。つまりお家芸と言いながらメダルには手が届かない種目には「お咎めなし」ということ。視点を変えると「日本は驚異として認識されていない」ということになるでしょう。


 いろいろな憶測が出来る事態になりました。とにかく復活を目指して国際オリンピック委員会に働きかけて欲しいところですが、そうなると、野球もソフトボールも日の目を見ないということになるし……。「こちらを立てればあちらが立たない」という究極の選択をしなければいけないのかもしれません。


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