∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

女性の皆さん、そこまで必要ですか?

女性手帳


 内閣府の「少子化危機突破タスクフォース」が10代以降の女性向けに身体のメカニズムや妊娠・出産の将来設計について啓発する『女性手帳』の導入を検討している、というニュースがゴールデンウィーク中にありました。
 医学的には30代前半までの妊娠・出産が望ましいことを周知させて、晩婚や晩産に歯止めをかけるのが狙いということで、子宮頸がん予防ワクチンを接種する10代前半や、20歳の子宮がん検診受診時点での一斉配布を想定しているとのことです。
 つまり、『母子手帳』のように母と子の健康と子供の発育を記録していく、いわばカルテのようなものとは違い、この『女性手帳』は啓蒙書のような存在とでも言えばいいのでしょうか。


 女性の皆さん、この手帳、必要ですか。というか、「30代前半までに妊娠したほうがいいですよ」というようなことを国から言われたいですか。
 妊娠時期を決めるのは女性だけの問題でしょうか。それとも、その手帳で吸収した知識を元にして男性に「妊娠するのはいつ? 今でしょ!」と教えてもらえるのでしょうか。
 晩婚は女性だけの問題でしょうか。医学的な妊娠適齢期に合わせて結婚してくれる、あるいは妊娠・出産まできちんと付き合ってくれる男性が常に身近にいらっしゃるのでしょうか。


 少子化や妊娠・出産というのは社会全体で取り組むべき問題です。男と女の問題でもあるし、経済的な問題や育児の問題もあるし。そう簡単に解決する問題ではないと確信しています。
 女性の皆さんは、そんな諸問題を知っているからこそ結婚も遅くなりがちだし、妊娠にも二の足を踏んでしまうことがあるのではないでしょうか。
 なにより、今の若い女性は、こんな生活サイクルのマニュアルがないと妊娠や出産に支障が出るほど無知ではないはず。もし僕が女性なら「言われなくても知っている。自分の人生、ほっといてくれ。いまさら産めよ増やせよでもないだろう」と言ってしまいそうです。


 こんなことまで国が誘導するなんて、どこかおかしいと思いませんか。


[923/1000]