∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

謀ったな、自民党

【肉を切らせて骨を断つ】


 国会最終日の昨日、参議院で阿倍首相の問責決議案が可決され、そのまま今期の通常国会は終了しました。
 どうしてここで問責なの? ほかに方策はなかったの? 今回の問責決議案、僕にとっては野党の意趣返し、いや、憂さ晴らしのようにしか思えません。
 確かに首相が予算委員会を欠席したという重大な違反があったのは判りましたが、重要法案がいくつも残っている最終日にわざわざ問責を問うなんて。
 結果的に、発送電分離を推進する「電力事業法改正案」や不正受給に対しての従来以上の重い罰則規定を含んだ「生活保護法改正案」、住居費などを支給して自立を支援する「生活困窮者自立支援法案」などは廃案に追い込まれました。


 今回の問責決議でもっとも“得”をするのは誰でしょう。党利党略や基本論を優先した野党でしょうか。
 それとも電力会社との軋轢を軽減したり、生活保護の支給制限はすでに可決されているので、なにもこれ以上“お金が掛かる”法案を可決させることもないだろうと考えた与党側でしょうか。
 今国会では廃案になったが、次の国会で検討できるようにブラッシュアップしておけばよいと与党は考えたのではないでしょうか。自民党としては「重要法案が廃案になったのは、最終日に野党が問責を出したため」と目の前に迫った参議院選挙用の宣伝材料を手に入れただけでは。闘いで言えば「肉を切らせて骨を断つ」戦略に出て勝利したということでしょう。
 今回の問責決議は、国民より政略を取った野党にとって「言ったものの反動は大きい」事態になりそうな気配濃厚だと確信しています。


(ちょっとしたコンピュータ・トラブルのため、通常より数時間遅れでアップします)


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