∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

時として誤報を

緊急地震速報


 昨夕の緊急地震速報、皆さんどう感じられたでしょう。約2年ぶりの速報、「エッ、地震震が来たの?」とか「揺れたかな」とか「ホントかなあ」とか、なかには「いつでもどうぞ」なんて豪傑もいたのではないでしょうか。
 奈良県震源とする震度7.8の地震……という超大型の地震が来るという速報でした。
 ところが、この速報、誤報でした。しかも、地震速報が地震が起こったことを知らせるものということを忘れて、予報だと勘違いした方も多かったのではないでしょうか。
 僕も態勢を整えて「揺れはじめたらこうしよう」とと身構えていたのですが、いつまで経っても揺れないので「おかしいな」と思いはじめ、しばらくして心の中の緊張感を解きました。


 この速報のお陰で関西地方の交通機関は全面的にストップ、30万人以上に影響が出たとのことでした。夕方の5時ということでまもなく終業時間という企業も多かったでしょうし、クラブ活動が終わりに近づいていた学校や、病院、特別養護老人ホームなど弱者が集まっているところでも大騒ぎになったことでしょう。きっと「早く帰宅して」とか、新しいセオリー通り「帰宅せず、このまま待機。地震がきた後、状況を把握したうえで行動するように」と総務部通達があった企業も多かったはずと想像しています。


 もしこれがほかの速報だったら、速報を出した公的機関や担当者は、これ以上にないほど“叩かれて”いたはずですが、ことこの速報だけは“オオカミ少年で結構”と許した方が多いのではないでしょうか。少なくとも僕はそうです。
 電車にしろ、商店街にしろ、企業にしろ、誰もが速報が出たことで改めて地震に対しての意識を呼び戻して“その時”に襲って来るであろう状況や心情を確認しておくためには今回のような“誤報”も、ときには必要だと思っています。
 気象庁からは誤報の原因やお詫びが出ましたが、これも「誤報でよかった」と感じた人が多かったのではないでしょうか。ひょっとすると、それよりも「大規模災害時の対応訓練」が適切だったかどうかを検証した機関や団体や人が多かったのではないでしょうか。


 本当に地震が来た時には冷静に対処できることが「命を守る」ための第一条件。何度でも練習を繰り返しておきましょう。
 おかしな言い方で恐縮ですが「気象庁の皆さん、何度でもオオカミ少年になってください。出るたびに練習しますから。


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