∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

東京オリンピックが日本を変えた

【小学生の頃】


 1964年。東京オリンピックが開催されました。僕は小学生。さすがに、あの頃の記憶はおぼろげになってしまいましたが、それでもいくつかの事を覚えています。


 学校は毎日、午前中で終わり、午後はテレビ観戦。確か、オリンピック日記を書かされたと思います。テレビが爆発的に普及した時代でしたが、それでも、持っていない家庭もあった時代のこと。小学校の視聴覚室のテレビで観戦してもよいとされた時代です。帰宅して見てもいいけれど、どうせならと友だち数人と学校で観戦していました。
 夜になれば、自宅で家族揃って観戦。女子バレーボールの決勝を見ていた時、父が突然正座して見始め、優勝が決まった瞬間、泣き始めました。父の涙など見たことがなかった僕はびっくり。気がつくと母もウルウルしている様子。正直なところ、どうすればいいのか、素直に優勝を喜んでいいのかどうか、夫婦で盃を酌み交わし始めたのを見て、急に厳粛な気持ちになってしまったことを今でも忘れずに覚えています。
 きっと、敗戦の痛手から立ち直おろうと精いっぱい努力していた時代のこと。よほど「日本が勝った」ことが「日本の復活」につながったのでしょう。


 オリンピックの少し前から日本は大きく変わり始めていました。その変化を決定的にしたのが東京オリンピックだったわけです。
 神戸で暮らしていた僕にとって開催地の東京は「まだ見ぬ世界」でしたが、テレビをはじめとする電化製品の普及、大阪まで行けば東京まで4時間で行けるようになった新幹線の完成、下水道の整備、ゴミ処理の近代化など、当時ならではの社会基盤整備は、まさに「文化生活」の基礎。今、思うと「オリンピックが日本を変えた」のだと確信しています。


 さて、2020年の東京オリンピックで日本はどう変われるか。今、僕はもう一度“元気”を取り戻して夢の実現に貢献できないものかと挑戦を始めます。


[1046]