∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

特定秘密保護法案

【どうして? どうして?】


 今日、特定秘密保護法案が国会で強行採決されようとしています。
 要は「日本の安全保障に関する適格者評価をしたうえに、その秘密事項を漏らしたり、報道したりした場合には厳罰を処す」というものだったはずなのに、何でも秘密、何でも逮捕。秘密かどうかを決めるのは官僚、一般国民は蚊帳の外。といった道筋が最初に示されたところから話がおかしくなってきたのはご存知のとおり。
 しかも、なにがなんでも法案を通そうという決意の表れでしょう。特別理事会以外のところでの与党の野党崩しや、形式的な公聴会を開いたり、具体的なケースを小出しに示したり(質問があるまで何も考えていなかったのかもしれませんが)とあらゆる政治手法を使って強行突破しようとしています。以前の自民党が得意としていた国会対策そのものといってもいいでしょう。
 それに対して野党側は「総論賛成各論反対」「党内が賛否両論であっても党としては条件的賛成」。つまり一体としてどうすべきかを決められない状況です。
 そして「置いてけぼり」状態に置かれている一般国民の75%は反対。賛成するにしてももっと議論を深めてからという意見がほとんどだと思います。


 ひと言で「安全保障」と言っても直接的な機密事項だけでなく、間接的あるいは演繹的に結びつけていけば国家機密に値するものも多く存在します。それらすべてが秘密事項になるのでしょうか。
 僕のように市井のど真ん中で生きている人間でも、戦前の治安維持法や軍法が重なって見えてきます。少なくとも何が秘密事項に該当するのか程度のガイドラインくらいは明確に示してもらわないと判断することさえできません。


 どうして、こんなに急ぐのでしょう。どうして、与野党の事務折衝で大枠が決まっていくのでしょう。どうして、どうして。
 どこまでいっても「どうして?」という疑問が湧いてくるような法案なのに……。
 手の届かない所で日本の政治時計が逆に回っているような気がしてなりません。おかしい。もう一度、振り出しに戻り、時間をかけた議論のうえで決めるべきではないでしょうか。あえて今国会で決めず継続審議とするのが最善の策ではないでしょうか。


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