∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

広島と神戸

【改めて防災の日に】

 風邪でダウンしていた先週の月曜日、何気なく午後のワイドショー『みやね屋』を見ていました。広島の土砂崩れの現地レポートでしたが、それを見ていて生まれ故郷の神戸の地形とよく似ていることに気が付きました。

 山裾から海方向に向かって急な坂道があり、それに細い横道が交わる。民家は山ギリギリまで迫っている。地盤は『まさ土』と言われる細かく砕けた花崗岩が主体。砂防ダムなどはなく、せいぜい栗石で壁が作られているだけ。

 宅地開発が進んだ神戸の山沿い『山麓エリア』はまさに「上へ上へ」と住宅が増えています。
 ちなみに我が家は山の麓。父母が眠る墓は開発された山の中腹、急な坂道を上り詰めた神戸港が一望できる場所にあります。正直なところ、海に近いなだらかな坂の地域から墓まで歩いたら文字通り「山登り」です。
 そんな地形の中、神戸の東側には「御影」という地名が広がっています。花崗岩を主たる成分にした御影石の産地だったことから付けられた地名と聞いています。そうです。広島で『まさ土』と言われているものと、神戸の『御影石』は同じものなのです。レポートによると神戸には花崗岩質の地盤が続いているとのこと。
 つまり、神戸は広島と地形も地盤も宅地開発の方法も同じということ。それに思い至った瞬間、急にゾッとしてしまいました
ちなみに、小学校1〜2年生の頃、僕の実家は土砂崩れに見舞われました。当時は祖母が住んでいるだけでしたが、家の一部分が土砂に埋まり、多くの人びとに復旧をしていただきました。今思うと、あれは今回の広島の土砂崩れと同じような現象だったのでしょう。同時に神戸の防災対策は、民間の旺盛な開発意欲とバランスが取れているのかどうかも。

 行政の抑制力が自然災害を未然に防ぐという、重要だけど忘れがちな都市生活の基本を早急に見直さないと未来に禍根を残すことになるという「自然からの警告」が今回の土砂崩れではなかったのかと思い始めています。また、あの時のような土砂崩れに見舞われないような意識改革が起こることを切望しています。

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