∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

梅干しでおにぎり条例可決

【町おこしと食育と】

 「梅の町」とか「日本有数の梅干しの産地」と言われている和歌山県みなべ町で興味深い条例が制定されました。

 「おにぎりを作るときは具は梅干しにするように」という条例です。

 一見すると、よくある町おこし条例でキャッチフレーズが定着することを目的にはするけれど、実際には……、と思えるものですが、どうも様子が違うようです。
 減少を続けている梅干しの消費量を増加させることはもちろんですが、それ以前に梅の産地ならではの梅の食べ方を住民に意識付けることは当然のこととして、なにより素晴らしいのは小学校の給食で実際に小学生が梅干しにぎりを作り、食べるということも目標にしているようなのです。
 つまり行政面、経済面だけでなく、「大人になれば必ず成果が出る」食育面での効果も目論んでいるわけです。正直言って経済面、つまり梅干しの消費量増加に関しては難しい局面にあると思いますが、食育面では大きな成果があるのではと感じています。
 今から数年経てば、この町出身の子どもたちはみんな「おにぎり名人」になるのではないでしょうか。大人になれば具のアレンジだって自由自在になって当然。しかし、そんな時に基本を知っているかどうかがポイントになるはずです。
 いわゆる条例で微笑ましいと思えるものはあまりお目にかかりませんが、この梅干しおにぎり条例だけは納得。可決された議会に拍手したいとまで思っています。

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