∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

数十年ぶりの再会

【はじめて出会ってから30年】

 学生時代、僕はある出版社でアルバイトをしていました。その後、入社してしまう出版社で、働いていたのは男性ファッション誌の編集部。つまり「バイトから社員」という道を実践していたわけです。
 その編集部はさすが男性誌だけあって、男性が10数名いるのに対して女性は3人と女性は少数派でした。そんな男性優位の職場で出会ったのが、今日、20数年ぶりにお会いした女性です。企画から校了まで、なにからなにまでカメラとレイアウト以外は自分たちでやるのが当たり前だったその編集部に僕が入社した時、いろいろなことを教えていただいた彼女が東京で静物画の個展をやるというのをフェイスブックで知って、これは行かねばと思っていました。
 ドアを開けて会場を覗き込むと、いらっしゃいました。彼女の方も僕の顔や名前を覚えてくれました。ご挨拶を済ませチラチラと作品を見ながら話し始めた時には、そこの空気が20数年前に戻っていることに気が付きました。心置きなく何もかもが話せる状態とでも言えばいいかもしれません。昔のこと、これまでのこと、今のこと、そしてこれからのこと。出てくるのは、作品のことよりも思い出話や漏れ聞こえてきた当時の仲間たちのことばかりです。
 懐かしい再会。ニューヨークに移住してはや10数年という彼女にこんな形でお会いできるなんて、想像もしませんでした。同時に昔の仲間の素晴らしさを改めて教えられたようにも思っています。今日は本当に素晴らしい一日になりました。
 小森谷さん、これからも素晴らしい作品を世に送り出してください。楽しみにしています。

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