∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

ようやく決まりました、ね

【2020年オリンピックマークの件】

 すったもんだの末、ようやく2020年に開催される東京オリンピックマークが決まりました。今回は、ひと言で言えば「江戸好み」だと思うのですが、皆さんはどう感じられているでしょう。
 市松模様をデザイン化したものということですが、よく見ると扇面(せんめん)や拍子木などの古典意匠が組み合わさったものです。色も藍色。江戸時代には職人が好んだ色でもあり、大島紬などの着物の基本色のひとつとしても愛用されてきた藍染めです。
 しかし「江戸好み」とは言ってもモダンなハイジュエリーのチョーカーやネックレスを彷彿とさせるデザインとも取れます。パラリンピックのマークはそのままだし、オリンピックだって少しデコルテのラインに沿わせたデザインに変えれば、ゴージャスなハイジュエリーが仕上がりますよね。

 ところで、藍色の市松模様というのが話題になっていますが、これなら歌舞伎界の方々も皆さん、納得されるのでは感じてしまいました。いくら元禄時代佐野川市松が江戸の中村座で用いたものものとはいえ、どの家系のものというように伝えられてきたものではないのですから、どなたが用いても問題なし。楽しい演目なら、それなりに活用していただけるのではないでしょうか。

 そう、忘れるところでした。当初のデザインが広告代理店がアピールしやすいものだったのに対して、今回のものは庶民感覚で惹きつけられるものとも言えるのではないかとも感じています。今回のものはいたるところで洒落でアレンジしたものが続出しそうな予感がしています。当初のものは模倣するのが精いっぱいだったけれど、今回のものは飲食店のキャッチから着物柄まであらゆるところでモディファイされたもので溢れるのでは。実は僕、そんな状態になるのを楽しみにしているんです。ロゴやマークが市民生活に溶け込むって素敵じゃないですか。期待しています。

 それにしても、ようやく軌道に乗りそうなところまで漕ぎつけたオリンピックマーク。ほかに山積みとなっている諸問題も早期に解決への道を進んでもらいたいものです。

[2003]