∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

雨模様の定例会

【友よ】

 今日は友との定例会。ポツポツと雨が落ちてくる中、渋谷のファミレスへ向かいました。1カ月に一度、問題を抱えてしまった友と出会うことにしているこの定例会も、もう6年近くになりました。
 いつも早く来て、ボーッと待っている友人夫婦のことを思い、約束の時間より少し早めに到着しました。案の定いました。奥様曰く「今日は自宅から2時間かけて渋谷まで歩いてきたけれど、それでも1時間前に着いてしまった」とのこと。
 彼が乗り物に乗るのを怖がりはじめ、同時に、歩くことで精神的な落ち着きを保つようになってから、もう数年経ちました。一人で徘徊することは減りましたが、今でも散歩と称してあてもなく歩き、疲れきって保護されることもあるようです。
 もちろん、奥様がガイド役になっている時は正確に目的地に到着できますが、時間を予測することができないため、出かけたくなった時に出かけてしまうため、極端に早く待ち合わせの場所に着いてしまい、ボンヤリと時間を過ごすことになってしまうんです。

 今日も彼はボーッと待っていました。表情が乏しく、目を合わせてもすぐには僕だと判ってくれません。席に付き、声をかけ、奥様と話し始めるとようやく僕の存在に気がつきました。その変化を確認して声をかけ直すと、やっと僕の名前を呼んでくれました。しかし、ここまで。この数カ月続いている感情表現力の低下と過去の記憶を呼び戻す能力の減衰が影響しているのか、反応が鈍くなっています。
 奥様に聞くと「ついさっきまでしていたことが判らなくなる時が出てきた」とのこと。数カ月前までは2〜3日前の記憶までは引き出すことができていたのに、残念です。
 とはいっても、健康状態は良さそうです。食べ方もしっかりしているし、シェアして食べようとしていたピザも僕の分を残すだけの分別は残っていたし。

 きっと時期的に能力が低下しているのでしょう。本格的な夏になれば、これまでどおりの彼が帰ってくると信じています。

 ということで。彼の分も合わせて。明日が素晴らしい一日になりますように。おやすみなさい。

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