∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

小池百合子東京都知事誕生

【そして、確実に時代は変わった】

 新東京都知事小池百合子氏。この結果は夜8時の投票終了夜すぐに速報として伝えられました。小池氏が出馬表明してから約4週間。公示されtから2週間。東京都民は直前に行われた参議院選よりも注目していたのではないでしょうか。

 そして結果は。政党公認ではなく、積み重ねてきた実績と個人的な熱意に勝った小池氏が、文字通り“勝った”のです。
 政党からの援護が受けられない崖っぷちに立たされた戦いだったからこそ、決死の戦いに挑めたのではないか。支援者からのバックアップもいつも以上に強力になったではないか。活動の及ばないところはSNSを活用しつつ、「何かグリーンのものを持って集まってきて欲しい」という参加型の選挙戦に持ち込んだのも勝因のひとつではなかったかと考えています。

 今回の都知事選は、SNSによる世論の形成や誘導がテクニックではなく「肌感覚」で感じるものに置き換わったのを実感させられた選挙でもあったと思っています。
 ひょっとすると小池陣営はSNSをこれまでのように運動を補完させるために使っていたのかもしれません。しかし、はからずも真摯な姿勢で大量に発信された情報は世論だけでなく、何もかもを変えてしまう力を秘めているという情報革命の真の意味を体現したのではないでしょうか。つまり、情報発信はテクニックではなく、真意を伝える言葉そのものなのだということを行動で表したのではないでしょうか。
 ジャーナリストで情報で世論が誘導されるということを熟知しているはずの鳥越氏の発信量が有力候補のなかでもっとも少なかったというのも意外でしたが、ある意味では、紙媒体とその延長線で考えることができたテレビで染み付いた方法論では太刀打ち出来なくなっていることを証明したのかもしりません。

 旧来の政党や派閥の力に頼る方法論には何の効果もなくなったのはもちろんですが、ひとりの声ですべてが動くとか、動かなければ静かに恫喝するという手法の終焉が今回の都知事選だったのでは、とも考えています。そして、この流れは政治の世界だけではなく、あらゆる場面で現れてくるものではないでしょうか。
 未だに旧来の方法論しか理解できていない人も多くいます。しかし、そんな人であっても「情報革命は技術革新ではなく社会そのものを変えるもの」で、ときとして自分が築き上げてきたものが一気に崩れ去ることもあるということを覚悟しておくべきではないでしょうか。

[2101]