∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

こんな所がツルなんて!

【イテテ。アワアワ、オロオロ】

 疲れ切って寝ている時に「足がツッた」という経験はどなたにもあると思います。数年前まで僕もそうでした。
 ありがたいことに、僕はこの頃そんなアクシデントに遭っていなかったのですっかりその痛みを忘れていましたが、今朝、思い出しました。

 「イテテッ」。熟睡していた僕は痛みですっかり目が覚めました。足がツル。いわゆる「こむら返り」とは違う痛みが左足のスネに走ったのです。
 弁慶の泣き所と言われている足のスネの筋肉がツッてしまうなんて人生はじめての経験。痛みとともにこんな所がツルのかという驚きも重なって一瞬、どうすればいいのか戸惑ってしまいました。
 足は上向きにそっくり返っているし、膝は曲がったままだし。ついでに、ベッドの上で一緒に寝ていた二匹のネコ達は驚いて部屋の隅っこでこちらを見ているし。

 いわゆる「こむら返り」なら、足を後ろに伸ばして屈伸をしていれば少しずつほぐれていきますが、スネとなると、足を下向きにしないと筋肉は伸びてくれません。ところが痛すぎて足を伸ばすこともままならないのです。
 痛みの中で考えついたのが正座をすることでした。左足だけですが、膝を曲げて正座の時のように。最初は痛くて曲がらなかったのが、少しずつ曲がるようになり、ついには痛みもなくなり……。
 筋肉がほぐれるまで20分位はかかったはずです。時計なんて見ている余裕はなかったのですが、きっとそれくらいかかったと思うんです。
 治まった頃には眠気もどこかに吹っ飛んでしまっているし、なによりもヘトヘトになっていました。水を飲み、タバコを吸い、一旦休憩です。

 そんなところへ「ニャー」の声が。安眠を妨げられたのが気に食わなかったのか、嫌気が差したのか、ネコ達が窓を開けて外に出してくれと僕の方をジッと見ていました。はっきり言って心配はしてくれなかったようです。

 眠気も吹っ飛び、ネコにも嫌われる。人生初めての経験は二度と経験したくないものでした。

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