【初めての外食】
とんでもなく暑い日曜日。猫5匹が夕方までつまみ食いを繰り返しても耐えるはずの、大量のキャットフードに煮干しとかつお節を混ぜたものと水を用意して、僕は午前中から出掛けていました。
そして夕方。僕が帰宅してみると、いつもと様子が違っていました。猫軍団がたむろしていなかったんです。エサも残っています。
おかしいなとは思いましたが、新しいエサを準備していれば帰ってくるだろう、もし帰ってこなくても、僕が夕食を食べ始めれば帰ってくるはず、と考えていたんです。
ところが、いつになっても帰ってきません。心配になって探したところ、なんとご近所から猫をあやす声が聞こえてきました。どうも子猫3匹を筆頭に「かあちゃん」とお兄ちゃん全員でこちらのお宅でごちそうになっていたようなんです。
つまり、子猫3匹にとって初めての外食です。
僕の帰りが遅いので、食探しの旅に出たんでしょう。そうしたら、親切なお母さんと子どもたちに出会い、いつもと違うご飯をごちそうになった、こんな図式だと思います。
腹を空かしていないのが確認できたのでひと安心ですが、同時に一抹の寂しさも……。
と、ひとり静かに夏の夕方を楽しんでいたら「かあちゃん」が帰ってきてエサ場を確認したあと、すぐに外へ。今度は子猫3匹も一緒です。
しかし「ご飯は済ませたよと」ばかり、エサは匂いを嗅いだだけで食べようとしないんです。それとも我が家のエサが美味しくなさそうだったか。
そんな初めての外食を楽しんだ子猫たちは今、「かあちゃん」と一緒に僕のベッドの上でぐっすりと寝ています。いつもの夜が戻ってきました。
誕生して2カ月少しなのに、おっぱいからキャットフードへ。そして今日は「初めての外食」。猫の成長って早いんですねえ。対応するだけでアタフタしてしまいます。明日は何をしてくれるのか楽しみになってきました。
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