【でも、どうして京成線だったの?】
「京成電鉄終日全面運休」
京成電鉄やJR総武線は昔から「風が強いとすぐ止まる」と言われてきました。9月5日に起こった京成電鉄の終日全面運休も台風による強風が原因かなと思っていました。
しかし、よく考えてみると台風が首都圏を襲ったのは4日のこと。原因はなんだろうと思っていたところ、なんと「塩害」だというじゃないですか。それも電線から火災が起こったとのこと。塩害というのは海水をかぶった農作物の成長が止まってしまう災害だと思っていた僕には初めて聞く災害でした。
「台風の強風で飛ばされた海水が架線に付着して塩の膜が出来る。その塩の膜を電気が流れ、ショートして火事になる」という仕組みだということを初めて知りました。しかし、この理屈が判った時点で新たな疑問が頭の中をよぎってしまったんです。
海に近い所を走っている電車なんて日本中どこにでもあります。千葉県だけでも何線もあるのに、なぜ京成電鉄だったのかという疑問がまず浮かびました。海に近い所とはいっても京成線は海岸線から数キロ離れた所を走っている路線です。同じくらい海に近い所を走るJR総武線や、海岸線ギリギリを走る東京臨海高速鉄道のりんかい線で「塩害による火災」が起こっても不思議ではなかったのに、どうして京成線だったんでしょう。
京成線と言えば成田空港へ向かう大動脈です。それだけに台風一過の時点で架線点検以外に碍子も含めた点検が出来なかったことが悔やまれます。
余談ですが、最初に架線が炎上した京成東中山駅近くには中山競馬場があります。競走馬は大丈夫だったのでしょうか。芝生は枯れなかったのでしょうか。機械設備に問題はなかったのでしょうか。競馬とは無縁の僕ですが、やはり気になります。
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