∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 世界一達成の『富岳』 ≡≡

満足せずにさらなる研鑽を

 昨日、日本のスーパーコンピュータ『富岳』が国際スーパーコンピュータ会議で世界一速いスパコンと認定されました。ちなみに、その計算速度は1秒間に41京回以上と発表されています。

 二位ではありません、一位です。しかも、パフォーマンスや図形など4分野でもトップに輝いたとのこと。文字通りの世界一です。

 新型コロナウイルスの研究にも利用するために1年前倒しで完成させたかいがあったと改めて快哉を叫びたくなる認定です。

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 しかし。しかしです。

 『京』以降、世界一を誇っていたアメリカの「Summit」の性能を追い越すべく開発された『富岳』は葛飾北斎の『富嶽三十六景』に描かれている富士山をイメージして命名されたと言われています。このネーミング、詳細はベールに隠されていますが、通称『赤富士』で有名な葛飾北斎の『富嶽三六景』→昭和の文豪、太宰治が著した『富嶽百景』とイメージが飛翔したと考えられるわけです。

 ここで僕の頭の片隅にちょっとした疑問が浮かんできました。『富嶽三六景」なのか『富嶽百景』なのかという問題です。
 「嶽」を「岳」に変え、「景」の字を「京」と置き換えると『富岳』が開発当初に目指していたスピードが見えてくるのではと仮定すると、開発目標は36京か100京のいずれかだったのではという手がかりが浮かんできました。これまで世界一だった『Summit』の計算スピードは毎秒20京回と言われているので、どちらの数字でも上回ることは確実です。

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 異次元の世界にあるスパコンとはいっても「コンピュータの計算速度は速ければ速いほうが良い」と信じている僕にとっては、36京回ではなく100京回を目標にしてほしかったのですが、本当のところはどうだったんでしょう。
 100京という数字は、数年後には確実に登場するであろう次世代スパコンに搭載されること確実な量子コンピュータの世界の数字なんでしょうか。

 開発者の皆さんにあえて言わせていただきます。次世代のスパコンの計算速度が100京回以上になるように、さらなる研鑽を積んでいただきたい、と。

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