一足飛びに初夏の風情に
長袖シャツに薄手のフィールドコート。3月末の時期としては少し薄着かなと思えるような組み合わせで神保町へ。
気温は高く、陽射しはたっぷり。上々の天気だった。
しかし、よく考えてみたらまだ4月にもなっていない。気候の進み方が早すぎて、身体が戸惑ってしまいそうである。
駿河台下で昔からやっている喫茶店に入り、席についた途端、こめかみからツツツーと汗が流れ落ちてきた。
コロナ禍ということもあり、窓は開いている。しかし、エアコンまでは入っていない。早い話が室温と外気温に違いはないわけだ。違いと言えば爽やかな風が吹いていないことだけなのだが、それがツツツーの原因だったようだ。
周囲を見渡すと、誰も暑がっていない。穏やかな雰囲気の喫茶店の中でオッサンひとりが暑そうにしている図というのは妙に気恥ずかしいもの。被害妄想甚だしいが、何キロか走った後の水分補給に入ってきたと思われてもおかしくないと感じてしまった。
世間が桜の時期が終わってしまうとワサワサしているが、お天気の神様は春を置いてきぼりにして初夏に突入しようとしているのだろうか。それとも、近頃の傾向どおり、春を短く切り上げて、梅雨と真夏を出来るだけ長くしようという魂胆なのだろうか。
汗を拭き、コーヒー1杯と水2杯を飲み終わった時の感想は「これもまた異常気象のイタズラなのか」だった。
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