この続きはコーヒーと一緒に

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ ハンガリーの不思議 ≡≡

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首相の発言に
NATOEUの歪みを見た

 多くの通信社が「ハンガリーのオルバン首相はウクライナが求めていた軍事支援を国益に反するとして拒否する方針を明らかにした」と伝えている。
「軍事支援はできないが人道支援には協力する」という政治的な方便を使うのならまだしも、直截に拒否する姿勢を表すとは。
 ハンガリーウクライナと国境を接している。しかもNATOにもEUにも加盟している。それなのに……、私のような凡人には理解できない。

 首相が親ロシア派で、プーチンと親密な関係があるからと伝えられているが、それならば余計に、現状を冷静に見極めて仲介役に名乗り出るくらいの覚悟があって然るべきと感じているのは私だけだろうか。

 私は少し前から国際政治学者やメディア関係者が「NATOEUが一枚岩になれない」と言っていた理由がやっと分かった。
 ソビエト連邦崩壊後、ハンガリー自由主義陣営に仲間入りしたと思っていたのだが違っていたようだ。

 そもそもハンガリーは何故NATOEUに加盟しているのだろう。周辺国同様、加盟しておかないと孤立するからという地政学的な選択だったのだろうか。それとも現首相の政治姿勢が親ロシアだからなんだろうか。

 広いようで狭いヨーロッパにあれだけの国があるのだから、何カ国かは反主流派も存在するだろう。しかし、国際政治の場でここまで明確に、質問をはぐらかすこともなく拒否しても他の加盟国とギクシャクすることはないのだろうか。特に、加盟国に危機が迫ってきた場合には全体で連携することが義務付けられているNATOの中での立場は大丈夫なんだろうか。

 今回の発言はNATOEUの組織内に潜む“歪み”を公にしたが、この発言を機に、いろいろな国でも親ロシア姿勢が鮮明になってくるのかもしれない。そうなった場合でも世界的な冷戦に突入せずに終わればいいのだが。
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[season12/0326/25:35]
春分』‥春の彼岸。この節気を境に陽光の降り注ぐ時間が増えていく
photograph:SUNRISE hits tokyo sky tree
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