∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 未来を見据えれば ≡≡

トルコによる
スウェーデンフィンランド
NATO加盟反発の落とし所

 スウェーデンフィンランドNATO加盟をトルコが反発している。原因はトルコが反政府武装組織と認定しているクルド人スウェーデンがかくまっていることと武器輸出禁止措置だという。
 だがこの反発は来年トルコで行われる大統領選挙に向けてのメッセージではないかという推測も流れているようで、どこまで本気なのかは未知数である。

 なんとも厄介な国が現れたものだ。今回の加盟問題はロシアの暴走に備えるために盛り上がってきたもの。いわばヨーロッパ全域をカバーする”未来に向けての安全保障戦略”である。その意味を解せずに、自らの立場を堅持しようとするのは理不尽なふるまいそのもの。自国だけに与えられるメリットを探っているとしか思えない。トルコが反発を強めてる真意はどこにあるのだろう。

 近代以降、トルコは周囲の国と協調したり反発したりすることで自国の権利を守ってきた。失礼ながら“八方美人でないと生き残れない国”と看做されてもやむを得ない印象が強い。
 関係国からは「今回の反発は、理解はできるが納得はできない」と思われていることをどう解釈しているのだろう。今が「言いたいことを言ってから、どこかでオイシイ話を引き出して妥協しよう」では済まない状況だということを理解しているのだろうか。

 現在はNATOの重要な同盟国だとしても、今のままでは一定の距離を置く国が増えていくことは容易に想像できる。今回に限っては、できるだけ早く、水面下で“落とし所”を提示したほうが得策ではないだろうか。
 33人のクルド人には目をつむって、スウェーデンからの武器輸出と第三国からの新たな供与が手に入ればヨシと割り切ったほうが-歴史的に見ても-トルコらしいのではないだろうか。
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[season12/0519/25:00]
立夏』‥風薫り、夏の気配を感じ始める頃。菖蒲の節句。そら豆
photograph:ueno park, taito city
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