∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 「寒い」と「お寒い」 ≡≡

急速に進んだ大寒波と
追いつかなかった救援

 寒い。冷気には包まれるだけで雪の被害のなかった東京に住んでいても、今朝の寒さにはうんざりしてしまった。
 報道では北海道から九州南部まで大寒波の影響が出ていると伝えているが、特に交通機関で生じた復旧・救援活動の遅れには問題が多かったようだ。

 JR西日本では京都駅以西で起こった10数時間の列車立ち往生問題。NEXCO中日本では新名神高速道路での数十キロに及ぶ大渋滞。いずれも予想を超えた急な降雪のために起こった混乱だという。

 だが、自然の猛威だけが問題だったのだろうか。降雪量の予想はあくまでも低位の予想で、実態はその数倍だと考えるべきとするのは暗黙の常識である。特に、運行する側にはその姿勢が求められる。JR西日本にしてもNEXCO中日本にしても雪害に対する危機管理規定を作っているはずなのに、どうしてここまでの混乱が起こってしまったのだろう。

 私は、すべての原因は「現場から伝えられた情報を集約し、臨機応変に判断を下したうえで即座に情報更新しなかった危機管理システム」と「災害予防は大袈裟であること」の二点にあると考えている。

 災害が起こると、まず最初に現状報告が行われるが、いくら迅速に判断を下しても、人員配置や資材確保など整えるべき課題をクリアしないと以後の行動を起こさないのが鉄則。つまり、判断から行動までに時間が掛かるわけだ。
 だが、利用者側はそんな事情を理解できる状況にはない。となると、今どういう状況なのかを逐次発信して理解を求めるのが“今流”というものである。

 JR西日本にしてもNEXCO中日本にしても、どうしてホームページの随時更新を行わなかったのだろう。なぜSNSを活用しなかったのだろう。今どうなのかが分かれば想像以上に人は落ち着くものだし、個人的な判断も容易になる。

 現在の天気予報の精度を考えれば、雪害は地震津波とは違う予測し易い災害である。
 大袈裟過ぎるほど大袈裟な準備と頻繁で細かい情報発信。この発想が確立されていれば今回の大混乱もある程度防げたのではと私は考えている。
 今回の大混乱に「お寒い」体制で臨んでいたJR西日本は体制見直しをしようとしているが、その中に細やかな情報発信も含まれることを切望する。
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[season13┃26 Jan. 2023┃12:00 JST
:SNOW covered RAILWAY:
JR mikawajima, arakawa city
Photographed on 07 Jan. 2022