∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ なるほど、そう来るか ≡≡

AIチャット開発の
一時停止を求める声明からの
自社開発表明

 ユーザーが問い合わせた質問を瞬時に文章化して回答を表示するAIチャットの話題を聞かない日はない。特に最初にデビューしたChatGPTに対する注目度はとてつもない。GoogleMicrosoftも数週間遅れでAIチャットをデビューさせたが、今のところ、OpenAIが開発したChatGPTの認知度とかなり隔たりがあるようだ。とはいってもAIチャットの開発は今や至上命題。これからもいくつかのAIチャットがデビューすることだろう。

 私もデビューしてすぐにChatGPTを試してみたが、たしかにスゴい。初めて使ったときは、どうしてこんなに質問に対してスラスラと答えられるのか、どうしてこんなに違和感のない文章になるのかと恐ろしささえ感じてしまった。
 その後「優等生だけど個人的な“味”はないな」と感じ、今では巷の騒動を横で見させてもらっている。

 デビュー以来、あまりの優秀さで全世界に衝撃を与え、第四次産業革命とまで言われるようになったAIチャットだが、そのトップを走るChatGPTを事実上の標的にして、かのイーロン・マスク氏が開発の一時停止を求めた。

 正直なところ「オイ、オイ、オイ」である。

 フェイクニュースの氾濫や著作権侵害の恐れがあるとして開発の中止を求めながら、その一方で、自社も開発すると表明するとは、何でも一番でないと気が済まない彼らしいやり方である。
 危険性があるのは一度でもそのソフトに触れただけで分かる。開発者や理解度の深い政治家なら「早急な倫理規程作り」を表明するところだが、彼は先行企業を蹴落としてでも自社の優位性を確保しようとしているとしか思えない。

 このあと彼は「世界的な倫理規程」制定に動くだろう。そして、自らの優位性を裏付けるものとして活用するはずだが、そうなった場合に先行している3社はどう反応するだろう。声が大きければそれでよしとはいかないはずだ。

 第四次産業革命は波乱と混乱の中で幕が開いた。これからどんな世界が待ち受けているのだろう。
 少なくとも、開発企業が「利益はあとからついてくる」という鉄則を理解してくれていればいいのだが。
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[season13┃19 Apr. 2023┃12:20 JST
┃CHERRY BLOSSOM in YANAKA 6/9┃
yanaka cemetery, ueno park, taito city.
Photographed on 02 Apr. 2022