世界の陶器メーカーに先駆けて、1908年にデビューして以来、毎年違う絵柄で登場するロイヤルコペンハーゲンのイヤープレート(クリスマス・プレート)は、100年以上欠けることなく発売されている極めて上質な飾り皿ということで、コレクターズ・アイテムとして高く評価されている。
日本にもこのように100年以上、同時期に、違うデザインで登場するアイテムはあるのだろうか。ヨーロッパと日本では生活様式も習慣も異なるので比較すること自体間違っているのかもしれないが、それでも気になるところである。僕の乏しい知識のなかでは浮かんでこないのだ。
さて僕は、ここ10年ほど今戸焼の干支飾りを集めている。それも毎年七福神巡りで訪れる今戸神社で買うことにしている。今戸神社というのは、あの招き猫で有名な縁結びの神様である。
これが僕にとってのイヤープレートならぬイヤーデコレーションである。
今戸神社 http://www.tctv.ne.jp/imado-8/T1.htm
実はこの飾り物、干支をデザインしたものだから当然毎年違ったデザインのものが登場するのだが、聞くところ、昭和初期から作り続けているという。
ちなみに今戸焼自体は500年以上の歴史をもつ庶民的な焼き物で、今戸神社にお納めする招き猫をはじめ、楽焼の置物で有名なのだが、現在は創始者のご子孫だけが細々と続けられているという。
で、干支飾りである。数年前に先代から代替わりしてモダンな感覚がプラスされたのだが、2010年はトラが背を高く見せながらこちらを凝視しているデザインだった。来年はどうなるのか今から楽しみにしている。実は、浅草のあるお店に行けば年末から売っているのだが、やはり新年の「初買い」としてそっと取っておきたいのだ。
同じように買い続けている「浅草 ふじ屋」の干支の手ぬぐいを年末に飾り、今戸焼を年始に買い求める。この習慣、ここまで来るとどうしても辞めたくない。止めると「縁起が悪い」ような気がしてならないのだ。
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