∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

サタデーイブニングポスト

古き佳きアメリカを知るには1950〜60年代の『サタデーイブニングポスト』を筆頭に『ニューヨーカー』や『グッドハウスキーピング』などの雑誌を見たり、テレビ放映されていた『パパはなんでも知っている』や『ルーシーショー』などのソープオペラを手にとったり見たりすることが一番だろう。日本人の誰もが憧れた保守的だが豊かで幸せなアメリカがそこにあった。
特に『サタデーイブニングポスト』はノーマン・ロックウェルの絵画が表紙を飾り、それぞれの号を手に取るだけで夢が広がってくる。雑誌の内容を知らなくても、ノーマン・ロックウェルの作品は知っているし、機会があれば手に入れたいと思っている人は少なくないだろう。
ヴェトナム戦争真っ只中の70年代前半になると、ヒッピー文化が広がり、アメリカが直面していた「ひずみ」が大きくクローズアップされてくるため、また違ったアメリカ文化を知ることができるようになるが、憧れのアメリカという印象は薄くなってしまう。
実は、今日、久しぶりに御徒町秋葉原の中間にできた工房と店舗が一緒になったエリア、2k540 AKI-OKA ARTISANに行ってきたのだが、そこで不思議な魅力をもったバッグを見つけた。
60年代のアメリカやフランスの雑誌のページを切り取り、特殊なラミネートを施して強度も耐久性も充分なファッションバッグに仕上げたもの。フォルムはよくある形だが、素材が当時の誌面そのものなので、ノスタルジックなのに新鮮な雰囲気を醸しだしているのだ。
工房の名前は@griffe東京(アグリトーキョー) http://www.ibiintl.com/
店主の方に聞くと、ほぼ1点生産に近い状態で作られているという。つまり、オンリーワンである。確かにそうだろう、切り取った誌面を一枚ずつラミネートしていくのだから。しかし、それだけに確実に一点モノも手に入れることができる。きっと将来的には、ユーザーの希望を取り入れたアイテムも作ってもらえるようになるだろうが、今のところは難しいという。ちょっと残念。いくつかのファッション誌でも取り上げられたり、有名なデパートでも取り扱いがあるというので、現物を見れば「アッこれだ」と気づくオシャレ敏感派もいるだろう。
あまり、変なオヤジが長居するのもなにかと思い、早々に失礼したが、この春のブレイクが楽しみなバッグを見つけたなという満足感が残った。やはり、AKI-OKAには「明日ブレイクしそうな」アイテムが潜んでいるような気がしてならない。
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