∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

り災証明

火事から72時間。濡れていたベッドなどの寝具関係がようやく乾いた。しかし、茶色いシミがいたる所に付いている。しかも、火事の後独特の臭いが染み込んでいる。今日は久しぶりにベッドで寝むれそうだが、ちょっと臭いかも。やはり交換しかないのか。
朝、工務店の面々がやってきてメインテナンスの見積もり用写真を撮っていった。一緒に再確認していくとあの夜の状況がフラッシュバックするように思い出され、何とも言えない気分になる。どうもどこかでリフレッシュしないとトラウマになりそう。どこかで素敵な美術展はやってないだろうか。
工務店の下見が終わった後、保険会社用に、り災したものをリストアップする。濡れてしまったものをリストアップするのは簡単なのだが、いつ頃買ったか、いくらくらいだったかというのは意外と覚えていないものが多く、予想以上の時間を費やしてしまった。
ちょうど、書き終わった頃、保険代理店の方がドアをノック。保険会社用の請求書を書き、それとリストを持って「り災証明」という証明書を出して貰うべく消防署へ。保険会社用と同じようなリストと住所などを書き込んで5分。初めて出会う「り災証明書」を出してもらった。どうも、公的機関では「罹災」と書かず「り災」と書くようだ。常用漢字以外は使わないということだろうか。
必要な書類がすべて揃ったので、再度保険会社の代理店氏に会い、手渡す。これで、すべて終了。ぐっすりと寝て、明日からはこれまで通りの日常に戻ろう。異常な緊張感からも解放してもらいたいものだ。
人の優しさ、勇気、野次馬根性、親切と迷惑、したたかなビジネスマインド、大切にすべきもの……。いかに日常生活が本質を隠しているものか実感できた数日だった。
今、言えるのは「みなさんありがとう」という言葉だけだが、この経験は、きっとどこかで僕の生き様に反映されることだろう。
[本日で連続0093日]