∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

花粉症

◇僕は花粉症ではない。しかし、周りにはたくさん花粉症で悩んでいる人がいる。
目がウルウルして涙が止まらない人。鼻の周りが赤くただれたようになり、薬を飲まないと鼻水が止まらない人。目も鼻もやられてしまった人。いろいろな症状があるようだが、罹っていない僕は、横から「大変ですね」ということしか出来ないし、本当の苦しさは分からない。想像するだけだ。
◇ニュースで言っていたのだが、東京の今年の花粉量は昨年の8.5倍にもなるという。そう言われても実感はないのだが、花粉症の人たちは一様にうんざりしている。最初から諦めている人。今年こそ効く薬を見つけて軽く済ませようとしている人。あらゆるグッズを試している人。これまた、僕には実感がないので、頑張ってくださいとしか言いようがない。申し訳ないが、今のところ、他人事ですんでいるので、致し方ない。
◇昭和30年代の、植えた本数だけで実績を評価する植林政策の影響で、使う当てのない杉が全国的に次々と植えられた。しかし、海外からの輸入木材が増えたため林業が衰退し、結果的に伐採されない杉が非常に多くなり、飛散する花粉量が増大したという説もある。
同時に、日本人の生活習慣が自然と共生するものから、自然をコントロールし「無菌」志向に変化したため、身体と環境のバランスが崩れ、アレルギー体質になる人が増えたという説もある。
◇結局、花粉症は経済成長や自然からの遊離が作り出した現代病なのだろう。
ひょっとすると、ほかにも花粉症と同じように、経済成長や社会が成熟していくなかで出てきた現代病があるのかも。誤解を恐れずに言うと「うつ病」などのメンタルな病気はその傾向が強いのではないだろうか。
◇かなりの長期戦になりそうだが、本格的になったエコロジーへの取り組みが自然との共生を実現させれば花粉症も減るかもしれない。
そう、花粉症を無くすには、エコロジーの発展や経済システムの大変革が最も効果的なのでは、と思ってしまう。
[105/1000]