∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

「結果を出す」は省略語?

◇「結果がすべてですから」とか「結果を出さないと」という言い方をすることがある。この場合の「結果」が成功や好成績を表しているのは言うまでもない。
しかし、この言葉遣い、おかしくないだろうか。
何かに取り組めば必ず結果は出る。つまり、それがGoodなのかBadなのかは別にして必ず答えは出ることになっているはず。としたら、「結果を出す」というのは「好結果を出す」ということではないか。
当たり前のことをくどくどとボヤいているようで、自分が情けなくなるが、もう一度。結果は必ず出る。その内容が良いのか悪いのかが問題なのに、どうして? である。「最悪の結果」いう言葉遣いは残っているのだから「最高の結果」とか「いい結果」とか言えばいじゃないか。
間違ったのか、省略したのか分からないが、誰かが言い始めたのだろう。そしてその人間をインフルエンサーにしてこの便利な「キャッチフレーズ」が生まれたのではないかと僕は勘ぐっている。
◇英語だと「結果」を表す言葉はResultという単語以外にも非常に多い。GoやOutなども結果を表す言葉として使われている。ケースバイケースによって違いがあると言ってもいいくらいだ。
よく日本語のほうが表現が豊かと言われるが、こと「結果」に関してはそうではないようだ。物事の終りを明確にしようとする言語体系と、あいまいな終わり方も寛容に受け入れる言語体系の違いだろうか。
◇いつの世でも言葉の乱れが問題になるが、ほとんどは新語への抵抗感や違和感が生んだものだと思っているのだが、ことこの「結果」に関してはきちんと良い悪いをはっきりとさせた使い方に戻してほしいものだ。
そして僕も、もう一度、言葉遣いに関して考えてみよう。古典的に正しいとされているものもそうだが、新語に関しても、あるいは自分で作ってしまった造語であってもそうだ。一歩下がって見直してみよう。
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