∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

誕生日おめでとう

◇20数年前の今日、キミは生まれた。生まれる数時間前、陣痛の始まったキミの母親と僕は病院へ行き、彼女は分娩室へ。そして僕は待った。2時間ほど経った頃、看護師さんに聞いたところ「あらっ、まだいたんですか。生まれましたよ。もうすぐ出てきます」という言葉が返ってきた。
 つまり、僕は忘れられていたのだった。
 その後、初めて出会ったキミは、真っ赤な顔の赤ん坊だった。僕は嬉しかった。キミのお兄ちゃんと同じように、昔ながらの赤ん坊らしい姿で生まれたということは、それだけで強い生命力が宿っているということの照明。きっと元気な子供になるだろうと、その時確信した。
◇顔を見るまで名前のことは考えないようにしていた僕は、その瞬間からキミの名前を考え始めた。
 どんな女性になってほしいのだろう。美しい? 聡明? 富豪? 幸せな日々。
 僕は思いつくままにひらがなでメモを取り、まず最初にグローバルな活躍をしてほしいという願いを込めて、英語で発音しても違和感がないものを選んだ。そうやって選んだいくつかの候補をそれぞれ漢字に置き換え、その意味を辞書で調べた。
 そして最後に『砂粒のような小さな幸せが集まって大きな幸せに恵まれる』ようにという願いを込めた名前に行きついた。それがキミの名前だ。
◇この20数年間、いろいろなことがあった。楽しさを実感したこともあったろう。勉強の難しさに悩んだこともあったろう。自分の将来に不安を感じたこともあったろう。もちろん、おバカな僕に翻弄されたこともあったろう。
 人生の中でもっともイキイキと何にでもチャレンジできる年代にいるキミよ。あらゆる可能性に門戸は開かれている。現実に振り回されながらも、夢と素晴らしき人生を実現するために一歩ずつ前に前進しよう。
 そう、前向きでチャレンジ精神にあふれた人生を送っていればそれだけで、キミが人生を振り返る年齢に達した時、すべての経験が素晴らしい思い出として思い出されることだろう。
◇誕生日、おめでとう。僕はいつでもキミを応援する。
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