∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

それぞれの4月1日

◇新年度。入社式。エイプリルフール。
 地震以来、時の流れが遅くなったように感じていたが、それでも、4月1日は来た。何年か経って振り返ってみると、今年の4月1日は特別な意味を持つ日になるような気がするのは僕だけだろうか。
 もうすでに、3月11日は歴史に残る特別な日になった。あれから3週間。地震後の対応は自分も被災者である行政担当者や全国の警察、消防、医師、自衛隊アメリカ軍、各国の危機管理部隊、各分野のプロフェッショナルなどを先頭に多くのボランティアの力で少しずつ前進しているようだ。
 もちろん、原子力発電所の崩壊も。企業トップや官僚の考え方と一般の考え方に大きな隔たりがあるために起こりそうな「人災」以外、現場の人たちが、まさに命を賭して取り組み、徐々に道が開けていきそうな気配になってきた。
◇今日の東京は雲ひとつない快晴だった。まだ少し肌寒いが、キラキラと輝く日射しと抜けるような青空の下、桜の蕾が膨らんで咲く日が来るのを今か今かと待っているようだ。
 日が沈み、夜になると、これまでの眩しいほどの表情とは一変した節電対応の暗い街が現れた。それでも、先週までと比べると人も車も増えてきたように思う。少しずつ、人々の気持ちが前向きになってきたのだろうか。
◇こんな2011年4月1日。被災した人たちがいる。新たに社会人としてスタートを切った人たちがいる。仕事内容は継続していても、年度が変わり、気持ちをリフレッシュしたという人たちもいる。
 特に被災地で新入社員として入社式を迎えた人たちにとっては、まさに特別な日になったことだろう。
◇どんなきっかけでもいいじゃないか。さあ、気持ちを一新して、前向きに生きていこう。
 苦しい時、辛い時、悲しい時。こんな時こそポジティブにいこう。今は遠いように思える「輝く日」はそこまで来ている。そう、春がやってきた今日の東京のように。
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