∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

高校野球決勝戦

◇実は高校野球が熱烈に好きなわけではない。しかし、いつも、へそ曲がりかつ個人的な理由で非常に注目している。
 まず最初の理由は、甲子園球場の近くに僕の親戚が住んでいるので、あっちの天気はどうかなという観察用に見るという「どうでもいい」理由である。高校生まで住んでいた神戸と甲子園は電車で20分程度しか離れていないのに、天候が違うときがあった。現在のようにゲリラ豪雨なんてなかった時代のこと。「アレッ、雨が降っている。こっちは晴れなのに」といった具合だ。
 二つ目の理由は、高校野球が終わると本格的な春になる、ということ。毎年、高校野球期間の半ばから咲き始める桜も、決勝戦の頃には、咲き始めと満開が入り混じった咲き具合になる。
 今年の決勝戦は冬に逆戻りしたような寒さだったが、きっと、明日からはポカポカ陽気になるはずと信じている。
 三つ目の理由は、毎年春も夏もゲーム以外のドラマがいくつも隠されていること。メディアが膨らませすぎたドラマも少なくないが、なかには本当に心を揺すぶられるものもある。
◇開幕した日のブログで書いたが、やはり今年の高校野球は特別だった。地震の影響で開催そのものが危うくなったのを皮切りに、被災した仙台から出場した東北高校、優勝した東海大相模、準優勝の九州国際大付属ともに被災した家族と離れてプレーし続けた選手や監督がいた。なかでも九州国際大付属の監督は以前監督をしていた高校の教え子を震災で失ったという。
 また、東海大相模の選手のなかには、お父上が被災地で救援活動を続けている自衛隊員で震災以降出会っていないという選手もいた。
◇まさに「今」を象徴するような背景のなかでの開催だった。
 でも、開催してくれて、そして全力でプレーしてくれて、ありがとう。選手からも監督からも置かれた状況に押しつぶされることなく、逆境をバネにして今やるべきことを精一杯やりきることの大切さと素晴らしさと勇気を教えてもらった。
 同時に与えられたチャンスには全力でぶつかっていくことがいかに重要なことかも教えてもらった。
本当にありがとう。僕も、少しは見習って、元気いっぱい前向きに生きていこう。
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