∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

ちょっとのんびりが一転。揺れた。

◇たっぷりと陽の光が降り注ぎ、暖かい一日で、ここ1カ月ほどの落ち着かない気持ちも収まり、もう一度僕らしい生活に戻れそうだ。そんなのんびりとした一日だった。
 一日の締めくくりにコーヒーを横に置きながら「のんきブログ」を書こうと思いながらも、いつものように「まだ12時前、もう少しのんびりするか」。なんてぼんやりと考えていた。
◇そんな時に揺れた。
 ドンドンドン。ユラユラ。グーラグラグーラグラ。
 あの地震からもうすぐ1カ月。徐々に自分を取り戻し、今ではすっかり地に足付いた生活に戻っていたのだが、オオッと。
 こんなこと、上手くなってどうするんだという自戒の念も込めて言うが、隣家が火事になり、避難してからは「逃げる準備」が上手くなっている。咄嗟に財布、実印、パスポート、通帳、眼鏡、ソックス、ケータイを持って避難態勢を整えたが、少し揺れが収まってきた。
 よし、ニュース速報だ。岩手、宮城の揺れがひどいらしい。福島もそのようだ。
◇なんと残酷なことか。地震津波放射能から避難して、ようやく復興の手掛かりらしきものをつかみ始めた被災者、特に子供、年寄り、障害者などの弱者のようなダメージが大きかった人にとってこれは強烈な精神的追い打ちになる。しかも、深夜。明るくなるまでは正確なことも分からず、不安な気持ちで一夜を過ごすことになってしまうではないか。
 東京で、「逃げるのが上手くなった」なんてノンキなことを言っている場合ではない。
 なんとか、被災者が受ける精神的ダメージが少ないことを祈るばかりだ。
◇少し状況が良くなったからと言って気を抜くな、という自然からのメッセージだとしたら、それは厳しすぎる。確かに僕には言ってもらっていい。事実、そんなところもあった。
 しかし、今だけは、被災した人たちにこれ以上のダメージを与えないでほしい。自然の強大な力は身をもって体験した。経済成長のために重要なことから目を逸らしてきた人たちの話を鵜呑みにする危険さや報いも知ったのだから。
◇さあ、少し落ち着いて寝よう。明日の朝がいい朝になるように祈りながら。
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