∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

伝統文化と日本人気質

◇20年近く前、何の基礎知識もないまま、観光気分でボストン美術館を訪れた時、初めて写楽歌麿の浮世絵と対面した。
 展示を見始めた時、まずびっくりしたのがその点数だった。文字通り数えきれないくらいに展示してあった。確か、上下二段に並んでいたと記憶している。
 単純に「すごい点数だな」と思いつつ観ている間に、浮世絵の見事な色遣いや大胆な画面構成、デフォルメを効果的に使った見事な表現などに見惚れ、引き込まれていった。同時に、こんな見事な版画がどうして日本ではなく、ボストンにあるのだろう、という素朴な疑問が湧いてきた。
◇そのコレクションを観終わった後、次の展示室に入ると、今度は仏像が展示されていたのだが、ここでも僕の常識を覆すようなことを体験することになる。
 照明を落とした部屋に大小取り混ぜた仏像が所狭しと並んでいた。当時、感じたことは「アメリカだから数はあっても仏像の種類や年代はごちゃごちゃなんだろうな」程度のことだった。
◇その後、浮世絵の素晴らしさに衝撃を受けた僕は、少しずつ浮世絵の魅力にはまっていくことになる。
 と、同時に何故、ボストン美術館にはあんなに多くの作品があったのだ?
※エラーのため、この後半は明日再度アップします。