∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

自分記念日

◇今日、4月25日は僕だけの記念日。
 「そうだった。よく頑張ってきたね」と自分で自分につぶやいた。
◇誰にでも、誰かに言うようなことでもなく、かといって忘れられないことがあるのでは。心の奥底で思い出して「そういえば今日は……」とひとりだけで満足したり、悲しんだり、怒ったり、嬉しくなったり、元気になったり。こんな日こそ「自分記念日」だ。
 そんな自分記念日は、親しい人間となら共有してもいい記念日だけど、そうは言っても意外と人は忘れやすいもの。しかも、その人にはその人なりの記念日がある。どんなに親しくても何もかも分かっているなんて不可能に近い。
 だから、自分記念日は「自分だけで思い出して感慨にふける」スタイルが似合っている。
◇ところで、忘れてしまった記念日は、もう記念日じゃない。しかし、こんな忘れてしまった記念日のほうがむしろ大切かもしれない。
 無意識の彼方へ遊離してしまった記憶はそのまま、そっとしておこう。それが「心の深層」に沈殿して「人それぞれの年輪」になっていくのだから。
◇昔の写真を見たり、お気に入りだった音楽を聴いたり、懐かしい人と出会ったりした時に思い出す自分記念日もあるだろう。つまり、その時のことが実際にそこで起こっているかのようにフラッシュバックしてくる想い出もある。
 人は、あまりにも辛すぎる想い出は忘れようとする。それでも、何かのきっかけで心の金庫の鍵が開けられると、たとえそれがどんなに辛い想い出でも飛び出してくる。そんな時は、できるだけ早く「心の深層」にひっそり隠れている「心の金庫」にしまってしまおう。
 その方法? それは人それぞれ。そんな時、僕は疲れきるまで街を歩き、食べたい物を食べ、眠りたい時に寝る。
◇でも、今日の「自分記念日」は、僕にとって、ちょっと複雑な思いはあるものの、嬉しい記念日だった。来年の今日、僕はこの日をどう迎えるだろう。
[169/1000]