∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

麦茶の季節

【梅雨なのに、今日も暑かった】


 たしか平年よりずっと早く梅雨入りはしたはずなのに、今日も東京は暑かった。ムワッとした暑さとでも言えばいいのだろうか。夏の暑さとは感触の違う暑さだった。夜になってザッとひと雨きたもののすぐに上がってしまったし。ひょっとすると、あの雨も東京でも下町だけに降った通り雨だったのだろうか。
 昨日、沖縄では梅雨が明けたという。例年なら、梅雨空の下「沖縄は明けたか、東京ももうすぐだな」などとつぶやくところだが、今年の東京は梅雨空も数えるほど。まだまだこれからなんだろうと覚悟しておこう。


【暑くなると麦茶が旨い】


 僕は、毎年夏になるとヤカンで麦茶を作り、冷蔵庫で冷やし、キリッと冷えたところで飲む。
 汗だくで帰宅して、まだ汗が引かないうちに最初の一杯をグッと。少し落ち着いてきたらたばこを片手にゆっくりと。酒を飲まない僕にとっては、まるでビールを飲んでいるかのような一瞬である。
 僕好みの麦茶はかなり濃いめ。どちらかというと煮立ち過ぎて苦味が出る直前くらいまで煮立たせたものである。
 六条麦茶の紙パックを使い、沸騰寸前で湯がユラユラする程度まで火を絞り、白い泡をあまり立てないようにする。普通より時間を掛けることになるが、それくらいでないと濃い麦茶に仕上がらない。
 その後、シンクに水を溜め荒熱を取る。常温になったのを確認したところでウォータークーラーに移し替え冷蔵庫へ。キリッと冷えるまでは絶対に手を出さない。「井戸水で冷やした」と表現されるような古典的な「麦湯」というのでは我慢できないのだ。


【自宅ではペットボトルものは飲まない】


 選ぶ楽しさまで付加される、仕事先などで飲むペットボトル飲料もいいが、自宅ではペットボトル飲料は極力飲まないようにしている。なにしろ冷蔵庫には麦茶が冷えているのだから。
 外ではジュースでも日本茶でも、味見も兼ねて見境なくゴクゴク飲むが、家では、とにかく一途に麦茶なのだ。
 ただし、外出先で飲む熱いコーヒーは別物。大げさかもしれないが、これがないと一日のアクセントが作れないと思い込んでいる。


【ということで麦茶の準備】


 さて、ヤカンはどこへいった。探さねば。季節ものの麦茶パックだけにスーパーで売っているのかどうかも気になる。今度の日曜日は「お初」の麦茶を飲もう。あと少しだけの我慢。そうすれば飲み物だけは「夏景色」に変わる。
 まだ本格的な梅雨にもなっていないこの時期、少し気が早いようだが、いいだろう。
 ここまで暑くなるとは思わず準備も整っていないため、まだ味わっていないが、今日のような暑さには麦茶が一番。
 ああ、麦茶が飲みたかった。


[214/1000]