【手紙を書こう】
メールやSNS、ブログ・コメント……。
誰かと連絡を取りたい時の「通信手段」が格段に発達した今、さすがに個人的な手紙を書こうという方は減ったのではないでしょうか。
もうかなり前になりますが、なぜか秋になると、女性誌を中心に「手紙を書こう」というテーマが多く見かけられました。どうも、手紙のマナー講座的な位置づけだったようですが、僕には秋とマナーのつながりがはっきりと分かりませんでした。どうせなら、絶対に書かざるを得ない年賀状用や就職用、仕事用といった謡的なほうがいいのになんて勝手なことを思っていたのです。
いや、そういうことではだめなんだ。たとえ、時候のご挨拶だとしても、大切な人には手書きで思いを込めた手紙にしなければ……、という方もいらっしゃるとは思いますが、時代の流れに押し流された少数派になっているのではなどと推測してしまいます。
正直なところ、僕はずっと個人的な手紙を書いていません。
というよりも、誰かに文字で連絡を取る「手紙」的手段が決定的に変わってしまったといったほうがいいのかも。きっとこう感じているのは僕だけじゃないと思っています。今や、手紙で時候の挨拶を送るというと「年賀状」くらいではないでしょうか。それも、SNS経由で送ってしまいそうな勢いですが。ちなみに、僕はごく少数の方にしか個人的な年賀状も出しません。その代わり、思い立った時にはまずメールという「現代の当たり前」スタイルです。
二四節季で梅雨明けから立秋までの小暑、大暑の間に出す時候の挨拶は暑中見舞い。それ以降に出すものは残暑見舞い。季節感を大切にする日本ならではの良き伝統です。きちんと手書きではがきを出すのが本来でしょうが、仕事用とは違い、個人的な挨拶状を出すのは、ちょっとおっくう。そんな風に感じたことはありませんか。「かもメール」を出している郵便局の方には申し訳ないような気もしますが……。
通信手段が完全に一新された今、あまりこだわりすぎず、思い立った時に真心のこもったメールやSNSで連絡を取り合えばいいのでは。もちろん電話でもいいですが。
逆に考えると、簡単に連絡が取れるようになったからこそ、改まった気持ちになれる手紙がいいとも言えますが。
親しい人、大切な人、ご無沙汰している人、懐かしい人。どんな人とも「つながり」を絶やさないことが出来ればいいのです。手段は問いません。
ということで、今年の僕の暑中見舞いはこのブログで。
暑中お見舞い申し上げます。
節電の年となってしまいましたが、
暑い時は涼を求め、ゲリラ豪雨の時はのんびり雨宿り。
どうぞ、今年の夏も自然体でエンジョイを……。
歴史に残る特別な夏ですが、
あまり無理せず、ご自愛ください。
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