∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

日本一周

【夏休みは自転車で日本一周】


 僕の一番若い友だちがその友だちと二人で日本一周の旅に出ることになりました。交通機関はバイク。東京に戻ってくるのは後期の授業が始まる前、というところでしょうか。
 実は僕、彼らの計画について、ここまでほとんど「知らんぷり」を通してきたので、東京を出発してどちらに進むのかさえ聞いていません。でも、秘かに応援しています。
 大学生の彼らだからこそ出来る自由型の旅行、きっとこの機会を逃したら、よほどのことがない限り出来ない旅。正直なところ、大学時代にそんな旅をしたことがなかった僕はちょっと羨ましくもあり、悔しくもありという複雑な気持ちになっています。


 2カ月近く前から準備を開始した彼らの《ぐるり日本バイク旅》は明日8月9日に始まります。


【想い出のの夏休み】


 僕は学生時代、ほとんどアルバイトばかりしていて旅行にはまったく縁がありませんでした。
 唯一あるのは3年生、4年生の時、卒業制作のために出かけた「軍艦島」の撮影旅行だけ。今でこそ観光コースになっていますが、当時の軍艦島は許可がない限り完全オフリミットでした。とある大学の建築関係の研究チームに入れてもらい、長崎沖合いの高島という別の島の公民館で自炊をしながら、毎日漁船に揺られて出かけ、軍艦島に上陸したらすぐに点呼。そしてラジオ体操をしてから撮影に出かけるという旅でした。
 ただ、その2年間とも、今日だけは自由行動になる日がありました。8月15日。その日だけは長崎に戻って「精霊流し」を見物、中国風に大量の爆竹を鳴らすその凄まじい音にびっくりしたことを覚えています。
 そう。その時食べた洋食も美味しかった。なにしろ、島で共同生活をする約30名ほどの学生グループでは自炊と言っても内容はしれたもの。毎日、地熱蒸気で沸かした風呂に入った後の缶ジュースが唯一の贅沢だったのですから。


ツイッターと音信不通】


 ところで若きふたりのバイク旅行はツイッターで状況をアップすることになっています。
 僕の学生時代とは、まさに隔世の感ありです。当時はせいぜい「電電公社の100番通話」を利用することくらいしか肉声を伝えることは出来なかったのですから。
 ケータイかスマホさえあれば、たとえ一方的であっても「今どこで何を」を見ず知らずの人も含め、誰かに伝えることが出来るなんて凄い時代になったものです。しかも旅が終わった後、タイムラインを遡っていくだけで行動記録が確認できるなんて……。今、盛んに問われている「メディアの立ち位置」の原点がここにある、と感じています。
 もっとも、彼らがどんなツイートをするか疑問は残りますが。
 と言いながら、僕は彼らに「あえて音信不通になる」時間を勧めたいと思っています。つまり「誰にも知らせない自分だけが経験する時間」です。この静かな時間こそ秘かに見守る人間が想像を逞しくして彼らに一層の期待を抱く時間。単に饒舌なだけでは表現できない「行間」の魅力も楽しませて欲しいのです。
  時には「音信不通」になって自分を見つめ直す時間が欲しいと秘かに思っているのは僕だけでしょうか。連絡がつかなかったのに突然現れた。こんな自由時間だってあっていいと思うのですが。


【お願い】


 彼らはこれから忘れられない旅に出発します。内容は保障できませんが、もしよろしければ、彼らのツイートを追っかけてやってください。僕は彼らを追いかけながら、時折ですが、承諾もなく勝手にブログのテーマにもさせてもらうつもりです。
 どんな旅になりますか。どんなコメントが飛び出すか。僕たちも彼らの旅に同行しませんか。
 ⇒⇒ silvertown.project@silvertownP 


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