∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

8月27日の花火

隅田川花火大会】
  

 大震災の影響で例年より1カ月ほど遅く開催することになった“隅田川の花火大会”の詳細が気に掛かる時期になってきました。
 ということで、とりあえず検索。花火大会リストを見始めたのですが、ここでびっくりしてしまいました。なんと、隅田川の花火大会が開催される8月27日には日本全国で大小あわせて50以上の花火大会が開催されるとか。夏祭りと共催されるものを含めると100以上になります。
 首都圏では「隅田川」をはじめとして「浦安」「松戸」「八千代」で大掛かりな花火大会が行われる予定です。
 しかも、花火大会の頂点とも呼ばれ、例年数十万人の見物客を魅了する“全国花火競技大会”も
この日、秋田県の大曲で開催される予定とか。
 

【慰霊と鎮魂の夜】


 例年なら、花火大会の夜は真夏の夜空に開く大輪の花火に見入り、家族や友人たちと楽しく過ごせればいい夜ですが、今年は趣きが変わりそうです。
 隅田川の花火大会が八代将軍徳川吉宗享保の大飢饉と疫病で亡くなった人々の霊を鎮めるために行ったのが始まりといわれているように、花火大会は本来慰霊と鎮魂の夜を彩るものでした。
 今年はそんな原点に戻った見方も「頭の片隅に」入れておかないと、なんて思っています。正直なところ、花火の迫力ある美しさの下では「きれーーい」「すごーーい」の連発になりそうなので、慰霊と鎮魂という大きな課題を覚えていられるかどうか、ちょっと心配なのですが。
 でも、きっと江戸時代の人たちだって大輪の花火に見惚れたに違いないと思いなおして、素直に楽しむことこそ慰霊と鎮魂への近道と考えています。


【日本中で】


 全国で100以上の花火大会が開催されるなんて「花火の特異日」なんだと思っていたら、この日に花火大会が集中しているというわけではなさそうです。なかには150件以上の花火大会が開催される日もあります。
 ということは、日本の夏の夜は花火大会がある限り「慰霊と鎮魂の夜」といってもいいかも。
 確かに花火を見ていると、迫力と同時に、何かに引き込まれそうな神秘的な体験をすることがあります。単に我を忘れて見惚れてしまうというのとは少し違う感覚です。この感覚が深層心理的に鎮魂に結びついた感覚かもしれません。
 

 今年は大震災を境に日本が大きく変わり始めた年です。亡くなった方の霊に祈りを捧げると同時に「正しい未来を模索する」決意を大輪の花火に誓いたいと思いつつ、数日後を楽しみに待ちます。


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