∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

地震・津波、台風・土砂ダム。今年は……

【水難の相】


 今日の夕方、まったく初めてお会いした方と何気ないお話をしていたのですが、それまでのビジネス関連の話を切り上げて、その方が突然「今年の日本には水難の相が出ている。水神様への供養が充分じゃないのかもしれない」と話し始めたのです。
 さすがにびっくりしました。そこまでの文脈とはかけ離れた話題がどうして出てきてしまったのか、それさえも分かりません。
 とはいっても初対面の方、気心の知れた友人なら言える「突然、どうしたの?」と言う言葉も失礼かと思い、なんとか話を合わせようとしてしまいました。もちろん、もうその方のお話しは真剣には聞けません。かろうじて合わせられればいいといった程度。出来るだけ早く退散するために頭の中は「防御&退避シフト」に代わっています。


 そんなこんなで話が始まったのですが、その方は「大津波で壊滅的な被害が出たり、豪雨が何度も襲い、広い範囲で被害が出たり、被害が出ている所に再度豪雨が襲ってきたりしている。これは何らかの理由で水神様の怒りに触れることがあったはず、きちんとご供養しなければいかん」と話し始めたのです。それからも延々話は続いたのですが、僕に分かったのは「京都の貴船神社」と「奈良の丹生川上神社」、「全国に存在する意加美神社」という固有名詞と「雨乞い、雨を止める、灌漑祈念」というご利益のことだけ。日本書紀に出てくる「何人かの神」のことはまったく頭に入りません。



【大殺界】


 それよりも、話を聞きながら「今年の日本が水難なら、僕はこのところ何年も大殺界にいるか、貧乏神か厄病神に取りつかれているのかな。付いてないのは女難の相くらいなものだろう」なんてことを考えてしまいました。
 でも、その方には僕がまったく違うことを考えていることは分かっていないはず。というのも、その方、話が止まらなくなってしまい……、きっと僕がいなくなっても話は続いていたと思います。
 もちろん、こんなどうでもいいことを考えながらも、「お先に失礼」のタイミングが来るように考えていましたよ。でも、どうすればいいのか。とにかく話が止まらないんです。で、やむを得ず奥の手を。「時計を見ながら、アッ、次の予定が」という常套句を登場させました。


 なんとかお別れして雨の中を駅へ。頭はクラクラしてくるし、妙な独り言をつぶやきそうになるし。どうしてあんな人と話すことになったのだろう。あの人こそ「憑き物の使者」なんじゃないか、と思いを巡らしながら山手線に乗ったのですが……、やってしまいました。乗り越しました。
 一駅、逆戻りしたのですが、頭の中が手に負えない状態になっていたからでしょうか。「逆戻りするからコンディションも元に戻るかな」とこれまた妙なことを考えてしまい……。
 ハッキリ言って、今も頭の中には「なんとか神」様たちがアグラをかいて座っているような気分です。水神様ということなので、ひょっとすると、シャワーをたっぷり浴びて「水に流せば」いいのでしょうか。そうします。お祓いできるなら何度でも浴びます。でもなあ、大丈夫かなあ。


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