∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

時間感覚の変化

【体感時間】


 このところ、毎日がすぐに終わってしまうような気がしています。決して内容が充実して目が回るように忙しいというのではないのですが、その日のうちにやるべきことをやってしまうと「あれっ、もう一日が終わった」といった調子なのです。つまり、時間がどんどん過ぎていくわけです。その時の経験が記憶されていっているという意識もありません。
 かといって、日めくりカレンダーが猛スピードで過ぎていくというような感覚とも違います。着実に一日は一日として終わっていくし、一週間は一週間としてカウントされているし。
 ところが、一週間前のこととなると、もう遥か遠くに過ぎ去っていったようにも感じるし、昨日のことのようにも感じる、妙な存在になりつつあります。当然、2時間前のことはしっかりと覚えていますが、同じように数週間前の出来事でも鮮明に覚えていることもあります。現実の時間は止まっていますが、想像の世界では時間も動いているし、今現在にワープさせることも可能です。
 以前は過ぎた時間は一直線に並んでいるように感じていたのですが、今、僕の時間感覚が少し変わってきたように感じています。


【タイム・ペーパー】


 たとえば一日を一枚の紙に例えてみます。時間の進み方を横書文章やコンピュータ画像のピクセルの並びと同じように、左上から右へ、最後まで行ったら次の行の左端から右端へ進むことにします。
 一日が終わると、その紙を横に置いて次の新しい紙を使って新しい一日が始まります。その日が終わったら、前日の紙の上に正確に載せていく。これを繰り返します。
 と、どうなるでしょう。一日の時間経過はピクセルを追いかけていけば分かります。毎日の蓄積は「思考や意識という串」を使って串刺しにすると時間を遡ることなく出来事を思い出すことができます。
 もしこの紙が透明のプラスチックだったらどうでしょう。フォトショップイラストレータの基本機能であるレイヤーと考えてもいいでしょう。数日前の記憶が可視化できると思いませんか。もちろん特定の日を一番上に持ってくることもできます。


 実は今、こんな、やけに「哲学的な」ことが気にかかるのです。よく考えると、人間の思考や記憶ってもともと、こういうものなのかもしれませんが、僕は初めて気がつきました。きっと、近頃の僕の時間への意識が変わったきたからでしょう。良いのか悪いのか分かりませんが「そう」なのだからすんなりと受け入れます。


 今日も一枚「タイム・ペーパー」を積み上げる時間が迫ってきました。数週間後に今日のことを確認してみましょう。どんなにのんびり過ごしたかが分かるはずです。


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