∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

マニフェストってなんだ

【八ツ場ダム】


 二年前に建造が凍結された群馬県の八ツ場ダムの建設が再開したとニュースで知りました。二年前に民主党が政権を奪取した結果、マニフェスト通り「八ツ場ダムの建設は中止」されたはずなのに、その決定がジワリジワリと建設実施へ舵を切り、とうとう建設復活ということになったわけです。
 ところが、当時の国土交通大臣としては納得できない。自分が中止決定したものが、大臣を離れた途端、舵の向きが変わり始め、なんと同じ党出身の大臣が建設再開と発言してしまったわけです。絶対に認めない。このまま進むなら、閣議決定はさせないとおっしゃるくらいです。
 大規模災害に関しても、TPPに関しても……。世論などなどお構いなしに話が進んでいるという思いと、この政党ってなんだ? という疑問が交互に浮かんでくるのは僕だけでしょうか。


民主党


 それにしても、民主党という政党は不思議な政党です。野党だった当時は正鵠を得た反論を繰り返していたのに、今や「ああ言えばこう言う」状態を政党内で繰り返すばかり。政党政治の基本でもある「党議拘束」なんてお構いなし。言いたいことを言って、結局はなにも進めることができないという、どうにも理解に苦しむ行動を繰り返しているように思えてならないのです。なにしろ、閣内の意見に真っ向から反対することにすべての勢力を費やしているようにみえる小沢氏のいる政党ですからね。
 官僚主体の国政を否定して、政治家主体の国政を目指すというスローガンは良かったのに、実際はそれだけの能力を持った議員があまりいなかったという衝撃的な事実も分かってきたし、同時に官僚のプライドや実効力の高さも分かったし……。おそらく自民党民主党のこの二年間の動きを「反面教師」として活用するであろうことも分かってきたし。
 一体、民主党は何をどうしたいのでしょう。大震災への復興支援は後手後手に回っているようだし、放射能問題に至っては、手の施しようもないくらいだと思いませんか。


 せっかく政権を握ったのに、未だに野党感覚でいるのでしょうか。野党なら政策に反対して当然でしょうが、政権政党となると、そうはいかない。「国」を考えれば、マニフェスト通りに進められるものなんてさほど多くないはずです。
 そろそろ、「現実重視で酸いも甘いもかき分け」ないと国政が成り立たないことを思い知り、政権政党という意識を固めてほしいものです。


 はっきり言って、民主党による国政に期待を寄せていた僕も、さすがにおかしいぞと思うようになってきました。
 その政策がどうであれ、重大な決定が為されれば、党として一丸となって進んで当たり前。民主主義とはそういう側面も持っているはずなのに、民主党メソッド的には賛否両論を大きな声で発言して、混乱させるだけ混乱させようとしているとしか思えないのです。


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