∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

こんなことになるなんて

【一年前の1月17日】


 ちょうど一年前の1月17日、このブログで神戸の地震について書きました。その時には神戸で起きた地震への追憶と鎮魂を書き連ねるだけで終わっています。
 しかし、その2ヵ月後。東北地方を未曾有の大震災が襲いました。マグニチュード9.9。日本人が経験したことのない超大型の地震だったうえに超大型の津波が沿岸部に押し寄せ一瞬にして街が消えました。そして原子力発電所の崩壊による放射能汚染という信じられない事故まで起きてしまいました。政府や省庁の対応が後手後手に回って被災した人々に人災といってもいい被害を与えてしまいました。
 一年経って。こんなことになるなんて思ってもいませんでした。
 あんなに大きな被害を与える地震が襲ってくるなんて……。そして、政治のパワーバランスや企業倫理、学問を究めた専門家と呼ばれる人々の保身の凄まじさなど、知りたくもないものをたくさん知らされてきました。
 確かに神戸の地震の時にも、報道はされないけれど人間の浅はかな利己主義から生まれた出来事はたくさんありましたが、一日も早く復興したいという気持ちは被災した人々すべてが持っていました。


 人間はどんなに自然から酷い仕打ちを受けても、知恵と力と勇気を結集させて共存する道を見つけてきました。苦しい試練に打ち勝つ力も人間に与えられた潜在能力のひとつ。時間は掛かっても必ず復興し、新しい世界を築きあげてきました。神戸が復興できたのもこの潜在能力があったからと確信しています。
 もちろん、東北の人々だって同じはず。築き上げたものを一瞬にして失った後、新たな街を創り出し、新たな人生を歩み始めるまでには時間が掛かるでしょう。しかし、必ず「新たな東北」が生まれると確信しています。


 昨年、神戸の復興センターは役割を終えて閉館しました。地震から16年目。穏やかに暮らせる街を復興するために16年掛かったわけです。
 東北のように被災地の面積が広く、拠点が点在している地域ではもっと時間が掛かるかもしれません。しかも、放射能の影響もあるでしょう。でも、いつかはイキイキと暮らす人々の笑顔で溢れた新しい街が出来るのです。
 その日まで、僕は応援します。


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