∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

異例の対話集会

【初めの一歩】


 昨日、首都圏反原発連合の代表者と野田総理らの関係者と仲介役の管元総理らの対話が実現しました。はっきり言って異例の展開ですが、内容的には反原連が主張を述べ、総理が政府の考え方を述べただけに終わったようですが、それはそれで「よし」とできるものだったのではないでしょうか。
 相手は百戦錬磨の政治家の中でも頂点を極めた人間。長年積み上げてきた思想心情で理論武装したわけでもなく、原発を無くしたいという願いだけで集まった人々がどんなに強く意見を述べたところでかなうわけはないという結果だったのではないでしょうか。
 とにかく初めての対話なんですから、“対話”という舞台が整えられたということの意義のほうが重要だったはずです。
 たとえば、これが数十回目の対話というのならそれなりに建設的で前向きな意見交換も出来るでしょうが、最初から市民団体にとって好結果になる話が出てくるほど政治は甘くないでしょう。


 しかし、今回のような舞台は以後行われることはないという官房長官のコメントもあったということと、市民団体の次に商工会議所会頭との面談が持たれたという二点が気になります。
 何度も対話を続け、政府の考え方と方策を丁寧に伝えていく作業を常態化させた時の世論誘導の容易さを考慮に入れたり、かえって問題をややこしくするだけの賛否バランスの取り過ぎを防いだりしたほうが政治としては“上級”なのではと感じています。
 また、団体側もやみくもに反対するのではなく、“上げ足取り”でもいいから突っ込んでいく姿勢がなかったのはどうしてなんだろうとも感じています。
 そして、もうひとつ。いつの間にか「脱原発」が「脱原発依存」にことばのすり替えが行われているのには「なるほど、やるわい!」と呆れてしまいました。


 いずれにせよ、ツイッターやブログ、動画サイトなどのニューメディアを活用しながら官邸を取り囲む運動を続け、小さな声を大きな主張に紡いでいく作業は続けるべき。それでこそSNS時代の市民運動と言えるはずです。


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