∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

ある就職

特別養護老人ホーム


 『昨年末から特養で働くことになりました。今、仕事終わりで帰宅途中です』。ある女性からメールが届きました。
 銀座のクラブで働いてきた彼女と会ったのは2年前。介護関連の資格取得校でした。夜が仕事時間の彼女にとって昼間の授業は辛いものだったのではと想像していますが、その資格を取る前にも別の資格を取っていたりと前向きに“自己開拓”している女性でした。
 華やかな世界から、地味で苦しく、悲しいことに直面することも多い世界への転職。自らの力量に対する自信もなく、収入が激減することも確実な介護職への転身にはよほどの決意がないと出来ない事だと思います。彼女からお母様の介護経験があるということは聞いていましたが、それ以上の「何が彼女をそうさせたのか」については詳しくは聞いていません。しかし彼女が着々と歩みを進めていることは確実です。
 彼女曰く「履歴書なんて書いたこともないし、書くこともないので提出するのに何カ月か掛かった」と。以前取得した資格の最終レポートも期限ギリギリになるまで提出出来なかった彼女らしいスタイルですが、きっとそんなスタイルも介護の世界で生きていくうちに熟していくのではと想像しています。“文字を書くこと”よりも“心と身体で働くこと”が性に合っているように思える彼女のこと、きっと介護を必要とする人たちにとって必要不可欠な人気者になるはずと確信しています。


 新年から素晴らしい吉報を聞かせていただきました。苦しいな中から幸せを見つけ出す介護の仕事への船出、心から祝福します。おめでとうございます。
 同時に、僕自身も“一歩前へ進むこと”を今以上に真摯に捉えることを誓います。


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