∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

あれから18年。あの日から2年(その2)

【ピンチはチャンス】


 何とかしなければ。助けてあげたい。必ず元に戻すぞ。必ず元気になるぞ。大災害の後、人は大なり小なりそれぞれに思いを馳せます。同時にもう駄目だ。大袈裟なことを言って。勝手にやれば。そんな心情を抱く人もいます。また、隠していたリスクが表面化してしまい「上手くまとめないと、このままじゃ破綻だ」と焦る人も出てきます。
 大災害でもっとも大きな損害は、人や事業の心情や、隠れていたリスクなど、すべてが表面化することにあると確信しています。
 阪神淡路、東日本、ふたつの大災害を通して“弱さ”を克服して“ピンチはチャンス”と置き換えることが出来た時、ようやく復興は始まると思うようになりました。その段階に至るまでは状況把握と復旧でしかないと思うわけです。
 阪神淡路の時でさえ、復興への準備段階はかなり掛かったと記憶しています。少し前進したなと復興状況が目に見えるようになったと確信できるまで1〜2年掛かったのではないでしょうか。そこまでは説明を受けないと「何も進んでいない」とイラついたり憔悴したりするばかり。
 今回の東日本のように阪神淡路の何十倍も被害が大きいうえに、放射能汚染のような“あってはならない”事故まで起こってしまった場合、誰もが大混乱するばかりで、何も進まないことになるのかもしれません。しかし、もうすぐ2年。あまりにも進み方が遅すぎるのではないでしょうか。未だに復興拠点という「点」でしか“前進”が進んでいない今の状況を打破しないことには。スピード感がないといえばそれまでですが、それ以上に企業や政治の目先のメリットを度外視した復興対策がない限り、いつまでも混乱は残るのではないでしょうか。
 今だからこそ「ピンチをピンチとして自覚することで前向きになれる」。そんな言葉を再確認したいと思っています。


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