∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

恵みの春雨

穀雨の候】


 「今日は西日本から徐々に雨が降り、東京でもお昼近くからポツポツ降り始め、その後横殴りの雨になる可能性もあります」と天気予報では伝えています。


 二十四節季では4月20日から5月4日までは『穀雨』。穀物にとっては恵みの春雨が降る頃ということなので、雨が降るのも当然といえば当然。昔から降り易い時期だったのでしょう。
 この時期に降らないと“実りの秋”が充実したものにならないというほど大袈裟なものではないでしょうが、それでも農業関係者の皆さんなら気になるところでしょう。
 僕も植木の水やりが減るからいいかな、などとささやかに喜んでいるのですが……。


 天気のことを気にしていると、どういうわけか、人生のことに当てはめてしまいました。
 つまり、「今が雨降りだとすると、そのうち晴れて実りの時期が来るのかな」と考えてしまったわけです。人生と天気を同一視するなんて馬鹿げていると思いつつ、実りの時期だけは来てほしいなとワケの判らない希望だけはしっかり持ってしまって……。
 ちなみに、念のためにお伝えしておくと“実り”というのは、生活や人格、品格の質の向上のこと。経済的なことだけじゃありませんからね、あしからず。経済的な実りだけでもいいですが。


 どこで天気予報が人生設計になってしまったのか、筆が滑ったというか、指が勝手に動いてしまったというべきか。妙な展開になりましたが、穀雨が僕にも降って欲しいと思う気持ちだけは本物です。


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